そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

都市鉱山のレアーメタル回収を

2009-10-05 | 政治と金

先日女房の携帯電話の更新につきあって、販売店に出掛けた。その種類の多いことに驚かされた。機能の多様さには理解できないものが多い。店員も価格を教えてくれるだけで、内容の4把握までには程遠いものがある。店員を責めるには酷である。やたらときれいなカタログを紹介するだけといってよい状態であった。

携帯電話は希少金属(レアーメタル)の塊だと言われている。世界的な停滞電話の普及と、イノベーションによる際限ない更新でレアーメタルのニーズが高まっている。コルタン(タンタル)という物質は、コンゴで多く採られている。Photo

この利権を巡っての内戦が続き、東ローランドゴリラの棲みかが脅かされている。ゴリラの世界的権威として知られている京都大学の山際壽一教授が、ゴリラ保護を訴えてケータイゴリラ活動をやっている。携帯電話の回収を高めることで、コルタンの価格を抑え回収したお金をゴリラの保護に使うというものである。

東ローランドゴリラは15年前までは1万頭ほどいたが、現在は3000頭を切っているとのことである。以前にも紹介したが、棲みかを追われるだけではなく食用に獲られたりもしている。内戦による貧困の結果である。

ニッケル鉱山は赤道直下に集中している。天国に一番近いと言われたニューカレ3ドニアでは、ニッケルの採掘で森林の伐採が激しい。ニッケル鉱床は地下20メートルほどにある。そのため広く浅く削り取られ、森林から流れ出た水は真っ赤になって流れ海をも染めている。1

携帯電話のレアーメタル回収には、都市鉱山と呼んで運動が展開されている。しかしその動きは決して大きくはない。重厚長大産業時代と異なり、IC機器が世界を席巻する時代になった。それまであまり見向きもされなかった、希少金属が価格の高騰を背景に、世界中のへき地を傍若無人に採掘しはじめた。

日本はこうした金属の回収技術には長けたものがある。現実にコンピュータなどから高価な金の回収には、相当量の成功を収めている。技術大国日本の環境対策とはこうしたことでも、世界をリードすることなのである。

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