以下は中東の政治評論家パトリック・シール氏が湾岸ニュースに書いていた記事の要訳である。
”中東に米国が世界的な危機を引き起こした。アラブ地域全体が、今米国が検討しているイランへの攻撃を、決して認めるわけにはいかない。作られた偽のイラク情報が全てであった。米国は一刻も早く中東から出てゆくべきである。
元々、アルカイダとタリバーンを排斥するのが目的であったはずである。そのタリバーンも回復しつつありアフガニスタンのEU軍などをてこずらせている。
タリバーンの敗北とフセイン打倒がイランのための大きなプレゼントとなっている。おかげでイランは活気付き、テヘラン・ダマスカス・ヒズボラの連携が出来上がった。民主的に選 出されたハマスをアメリカは認めようとせずボイコットしている。”
決して過激な論文でもなく、単なる自らの地域から見たまともな論旨である。日本は、更に全ての元凶であるアメリカの支援に躍起になる姿のほうが異常と思えるのである。
現在イラク安定化のための国際会議がエジプトで開催されている。会議が大きすぎて、相互の顔が確認できない広さの中での会議である。アメリカがこの会議に席を連ねる資格があるのだろうか。