啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

南アルプスにチャレンジ1

2010-07-20 11:00:00 | 低山歩き
私にとっては初めての3000㍍の山、南アルプスの塩見岳にチャレンジしてきた。
梅雨明け直後の晴天。同行した友人は「5回目の塩見で初めての大パノラマ」とのこと。
南北アルプスはもちろん、どっしりと構える富士山、中央アルプスの峰々などじっくりと教えてもらった。期待した花の種類はそれほど多くなかったが、ハクサンイチゲが私には初めてだっただけに素敵だった。



ハクサンイチゲ   高い山に登る人なら何も珍しい花ではないが、私にとっては一度見たかった花のひとつ。数年前、知人からいただいた賀状に、上州武尊山で撮ったというこの花が載っており、私もいつかと思っていた。山頂直下の岩添いに登っていく辺りに、あちこち咲いている。ただ、遠景の山や青い空など入れて撮るとなると、そんな余裕はない。山頂でじっくり休んだ時、ようやくこんなあんぐるで撮れた。




コケモモ

2010-07-17 09:00:03 | 山野草

木の背丈は10㌢前後と低い。登山道脇に、光沢のある小さなグリーンの葉と薄いピンク
か白の小さな花をつけている。樹林帯を抜け、低木帯に入った辺りに多いような気がするが
登山道脇では、もう少し低いところにもある。

このコケモモは、日光白根山の弥陀ヶ池から山頂に向けての急登の場所に咲いていたもの。
小さくて可愛いので撮ってみた。秋には赤黒い実をつけ食べたれる。

自然/番外編の2件

2010-07-16 09:54:53 | 里山
時間ができ、ゆっくりと自然に接していると、色々なことに出会う。
激しい夕立を恐れ、山行を諦めた午後。久し振りに「二千階段」を歩いた。家を出ようとした瞬間、ヒヨドリのけたたましい声。ここ数日、同じことの繰り返しで「営巣しているな」の思いはあったが、巣は見つからず先を急いだ。

前日のNHKの番組を参考に①演歌を口ずさみ②ゆっくりと③小幅に-歩く。急登だがゆっくり歩いても40分ほどの行程。演歌で歩くのは、やや調子外れだが何となく効果あり。道を
反対側に降り、反対側の登り口から林道を歩く。

写真の「コマツナギ」(ほぼ間違いないと思うのですが~)は、林道沿いにあったもの。予定していた山頂のセンニンソウは時期が早すぎ、合歓木は終わりかけで写真は無理。「ハギがもう咲くのか」と思って見ると、この花(木)。多分コマツナギと思って撮影した。

木(低木)を引き寄せて撮ったが、何か違和感を感じた。「枝の様子がおかしい」のだ。
よく見ると「虫」らしきもの。葉がなくなっている。蛇よりも嫌いな緑色の虫。草をとって
触ろうとしたら、先方も気付いていたのか、すばやく落下。驚いた私はカメラを落とした。
木の枝に擬態している。偶然にも、映っていたので紹介してみた。


この椛は玄関脇に生えているもの。よく見ると中央の部分にくろっぽい部分があり、これがヒヨドリの巣。今朝ようやく見つけた。卵を抱いているのだろう。引き戸を開けると驚いて飛び出すが、直ぐ戻ってくる。10年以上前のことだが、玄関の上に巣を作ったツバメをアオダイショウが襲い、それ以降営巣しなくなった事がある。ヒヨドリには子育てを完遂してもらいたいのだが。


ハクサンフウロ

2010-07-15 08:28:43 | 山野草

「ハクサンフウロ」は関東地方では高い山に登ると珍しくない花。富山県の白山に多い
ことからこの名がついている。本州中部以北、北海道に自生している。盛夏に咲く花
と思っていたが、梅雨明け前の日光白根山で1輪だけ咲いていた。季節になれば、
5色沼周辺の草原辺りで、あちこち咲いていたような気がする。

フウロソウ科に属しているが、仲間はアサマフウロやグンナイフウロなど多い。
里山や畑のくろなどに咲き薬草として知られるゲンノショウコ、アメリカフウロ
など身近にもある。

見慣れてしまったので、特別な花ではなくなってしまったが、夏山には欠かせない花のひとつだろう。

ツマトリソウ

2010-07-14 23:21:26 | 山野草

「ツマトリソウ」何だか響きの良い名まえ。日光白根山の頂上直下の急登にあった。
山野草というより、高山植物。ブナ帯の林、低木帯の草原などに、群生せずポツポツ
と咲く小型の植物。特別可愛い花と言うわけではないが、花の名など何故か気にかかる。

ツマ=「妻」「褄」「端」などの漢字がある。妻は言うまでもなく、嫁さんのこと。褄は少々難しく、辞書を開くと「着物の襟下にあたる衽(おくみ)の減りの部分」ということ。
「褄をとる」と言う言葉があるが、芸者になると言うことだそうだ。端は角とか端の方
という意味だろう。褄鳥草?妻取草?芸者草?・・・。どれを当てはめてもしっくりこない。

花の名をつけた人が、登山道でこの花に出合ったら結婚できたとか、恋人ができたとか
何か良いことがあって命名したのではとしか考えられない!!!

シャクナゲの花(3種類)

2010-07-13 09:18:29 | 山野草
春から夏に季節が変わるとき、一瞬だが花の種類が減る。そんな時期に登山道を飾る
花のひとつが「シャクナゲ」。山の中で咲く花としては、艶やかな方だが、庭に咲く
園芸種のシャクナゲがもっと派手なだけに、清々しく、私は好きな花のひとつに入れている。

群馬と栃木県の県境。菅沼から日光白根山に上る登山道。最初から樹林の中の急登
が続く。40分ほど歩くと、奥利根の山々が見渡せる場所に出る。崖の所に咲いて
いたのが「ハクサンシャクナゲ」だった。この辺りから、シャクナゲの木はあるが
花は未だ咲いていないのが多い。弥陀ヶ池から最後の山頂への急登。日当たりが良い
ためか、開花したハクサン種を見つけ、写真も取れる場所にあったので撮影した。
私なりの、区別のポイントは「葉の部分が表から裏に丸くまいている」のがハクサン。

さらに登った場所で見つけたのは「キバナシャクナゲ」。花の色が薄黄色だけでなく
木の背丈が低い。高い山で、ハイマツ帯にさくことが多いという。

3番目は「アズマシャクナゲ」(再掲載)。赤城山(鈴ヶ岳)で撮ったもの。比較的
低い山にも咲き、東日本に多い。花の形では区別できないが、葉が平なのがアズマ種
と私は区別している。
1、ハクサンシャクナゲ

2、キバナシャクナゲ

3、アズマシャクナゲ


ヨツバヒヨドリ

2010-07-12 20:17:13 | 山野草

夏山の草原を飾る花だ。綺麗でも、可愛くも無いが、何故か人気があるようだ。
「ヨツバヒヨドリ」はキク科といわれても「これが?」としか言いようが無いが
フジバカマ属と言われれば、なんとなく納得がいく。

草原の中でも、背丈は極めて高く、めだつ存在。ただ、葉が2枚で交互につく
ヒヨドリバナ、同じく葉がゴマの葉に似、食べられるゴマナなど見分けがなか
なかつかない。

このヨツバヒヨドリは、片品村の花咲湿原付近で撮ったもの。まだ、開花して
おらず、写真を撮った日の翌日には咲きそうだが、何故か新鮮な感じがする。

※7月12日、藤岡市の北西部で「初ヒグラシ」を聞いた。

ヤエムグラの仲間

2010-07-11 10:20:49 | 山野草
「ヤエムグラ」は雑草の王様のひとつ。畑のくろから荒地や廃屋周辺などどこでも咲く。
この花から私は、荒れた廃墟や手入れのされていない畑など連想する。寂しい野草。
ところが、仲間には目立たないが小さく、清楚な花を持つ種類がある。

トキの島の私の実家の周辺では、輪状に葉が8枚つく「クルマバソウ」が中心。
早春に小さな白い花を咲かせ、群生する。群馬県内の山をあちこち歩くが、あまり見た
ことが無い。この写真は、花咲湿原から三合平へ下る登山道沿いに咲いていた。

「クルマムグラ」は葉が6枚。花が咲くのは遅い春から初夏。クルマバソウより低い
場所に咲くようだ。ほとんど似ているので、興味のある人で無いと、気付かないだろう。

「オオバノヨツバムグラ」は前記の種より、さらに高い場所に咲く。会津駒ヶ岳に
登った時に、この草が多くあったのを覚えている。

この3種類が、一緒に自生していたのが武尊牧場から田代、花咲の湿原周辺。会津駒には
3種ともあったと思うが、最近注意して見る様になっても、同時に見るケースは少ない。
1、クルマバソウ

2、クルマムグラ

3、オオバノヨツバムグラ


ヤマオダマキ

2010-07-10 16:38:14 | 山野草

夏の登山道脇を飾る代表的な花。オダマキとは、紡いだ麻糸を丸くまいたもののこと。
花の形から名づけられたようだ。夏山シーズンを前にした登山道の整備で、脇の草など
刈り払われる事があるが、このヤマオダマキや山百合などしっかりと守られ、残ってい
るのを見かける。

この花は、武尊高原で撮ったもの。夏山リフトが運転しておらず、スキー場の駐車場から
歩いたが、三合平付近の草原にあちこち咲いていた。最初に見つけたものを、今年も出
会えたことが嬉しく撮影した。

似たような花が、園芸種でも売られている。我が家の庭先にも、黄色の花で派手な尾ひれ
状の糸を引くオダマキが咲いていた。花が咲くのは今頃だが、外を見ると今年は咲いてい
ない。アジサイとシャクヤク、洋種のホウチャクソウが勢力を広げており、負けてしまっ
たようだ。

日光白根山

2010-07-09 21:12:28 | 低山歩き
日光白根山(2578㍍)を歩いた。東日本では1番高い山だから、低山歩きではない。
登山口とした菅沼。何かしら大型バスが4台ほど。小学生?の高学年が整列。気勢を上
げてスタートしようとしている。鎖場こそ無いが、急登と山頂直下のざれ場など難しい
コース。少々心配した。先行していたグループの後についていた先生に「白根山ですか?」
と聞く。元気な子供たちと反対に、若い女性の先生は「先に行ってください」と不安
そうだった。子供に追いつかれては!!と真剣に歩き、弥陀ヶ池までは、ガイドの時間
を30分近く上回った。帰路の駐車場で会った人(群馬県中高年山岳会の方)は「小学
生だと思うが、この山は少し心配だ。私たちも見たが、頂上まで行ったの?」と話して
いた(頂上まで元気に登っていました)。

梅雨の晴れ間を狙って行ったのだが、この時期としては最高のコンディション。この山の
名物のひとつ「シラネアオイ」は影も形も無かったが、弥陀ヶ池や五色沼周辺、山頂直下
はいつもの通り、花の種類が多かった。
シラネアオイは「雪融けの頃だよ」(中高年山岳会の人)という事だったが、今回で3回
目だが、一度も見たことが無い。7月1日の山開き前に咲くのなら、私には本物を見るのは難しそうだ。


カラマツソウ   日光白根を代表する花というわけではないが、可愛く撮れたので
掲載した。山頂から五色沼へ下る急なガレ場に咲いていた。花の様子をカラマツの葉
に見立てたもの。トキの島で見つけた似た葉を持つ植物。カラマツソウと信じて持ち
帰った。元気に育っているが、花の様子が全く違う。調べてみると「マツカゼソウ」
だった。