啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「尾瀬ヶ原」と「歩荷(ホッカ)さん」

2012-08-23 10:52:30 | 低山歩き

尾瀬には今年5回目だが、尾瀬ヶ原は昨年秋口以来。同行したカミさんは至仏登山についで今年2回目だが、尾瀬ヶ原を歩くのは「子供が小学生の頃以来」だというからン?十年振りになる。陽射しは強かったが、湿原を渡る風は爽快で自宅周辺のうだるような不快さは無かった。湿原にはアキノキリンソウが咲き始め、オゼミズギクとサワギキョウ、ヒツジグサが満開。振り返ると・・至仏山を背景にした木道には誰一人居ないこともある静けさ。「こんなに静かな尾瀬・・来て良かった」(カミさん)

「歩荷(ボッカ)」は山岳のような難所で、人間が背中に荷物を背負って徒歩で運搬すること。または、運ぶ人のこと・・・と言うのが解説。背負子(しょいこ)をつけ、箱詰めにした荷物を何段も重ね(写真)運ぶ姿を思い出す。似たような仕事に「強力(ごうりき)」があるが、こちらは「歩荷」+「登山案内」を生業とする日本古来の運送業務ということで、少しニュアンスに違いがあるようだ。

歩荷さんには赤田代から東電小屋に向かっている時にすれ違った。尾瀬ヶ原周辺ではたまに見ることがある。以前会った人は「足腰を鍛えるため」と話してくれた。専門に職業とする人は少なくなっており「尾瀬ヶ原と白馬岳の夏季だけしかみられない」という。この歩荷さんの頭上を、見晴らし十字路にコンクリート(生コン)を運ぶヘリが何回も往復していた。

「尾瀬ヶ原」のハイキングコースは多彩。22日には鳩待峠→(3・3K)山ノ鼻→(2・2K)牛首→(2・2K)竜宮→(1・6K)見晴十字路(下田代)→(0・8K)赤田代→(0・9K)東電小屋→(1・0K)ヨッピ吊り橋→(2・3K)牛首→以下は鳩待峠まで5・5キロ。歩行距離で約21キロ。カミさんの万歩計は約3万8600歩を数えた。行動時間は午前7時半スタートで鳩待峠帰着が午後3時。昼食や休憩を含め7時間30分だった。

尾瀬の植物の豊かさには感心させられる。今月上旬の笠ヶ岳とは場所が違うと言えばそれまでだが、行く時期や場所で新しい発見がある。微かに草紅葉を感じさせる草原にはサワギキョウやオゼミズギクが咲き誇っていた。

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