啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「イチイ」

2011-12-10 08:55:49 | 山野草

実家の生垣に手を入れていると真っ赤な実をつけたイチイの木があった。恥ずかしながら、モミの木だと思っていた。調べて見るとモミはマツ科、イチイはイチイ科とかなり違い、モミに赤い実はつかないようだ。大分前に水ノ塔山で、説明好きな小父さんにトウヒ、ツガ、ハイマツ、カラマツ、モミなど見分け方を教えていただいたことがあったが、さっぱり判らなかった。

「イチイ」はイチイ科の常緑針葉樹。別名をアララギという。伊藤左千夫、斉藤茂吉などで知られる“アララギ派”との関係は判らない???太く、高く育ち成長すると高さが20メートル以上、幹の太さも50センチ以上になる。一方で、成長が遅く耐寒性があり、日陰に耐え、刈り込みに強いことから北を中心に庭木や生垣に使われる。工芸品に加工されたり、机の天板や鉛筆材、弓の材料など用途は多いようだ。

聖徳太子など高官がが両手で持ち、お腹の辺りで支えている先端を丸く削った板状のモノを「笏(シャク)」と呼ぶそうだが、その材としたことから冠位の「正一位」にちなみイチイの名になったとか。

赤い実はそのまま食べられる。焼酎に漬けて果実酒にもなる。ただ、黒い種子の部分や木にはタキシンと呼ぶアルカロイドが含まれ、食べられない。
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