今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

脱原発のプロセスはこうなる !

2011-10-12 06:40:48 | 環境劣化と人類延命の智慧
原発事故は生命と財産を侵害する以外の何者でもない。
電力会社も医学も、放射能障害から元の健康な状態に戻す
ことは不可能である。住居や職場や環境を元通りに復元す
ることもできない。直接、間接の被害補償すら完全にはで
きない。さらにすべての業種にわたる風評被害などの補償
は、今後法廷に持ち出されるケースが増えるかも知れない。
電力会社のできるのは少しの補償とリップサービスだけで
ある。健康被害は20~30年どころか、その人の一生に及ぶ。
今回検出されたプルトニウムは2万年後にまで悪影響を及ぼ
すと云われている。農業の被害は甚大で続けていけないケ
ースが多発するだろう。漁業は近海どころか世界にまで悪
影響を及ぼす可能性がある。すでに福島の第一原発の100km
内は、サンマが禁猟となっている。近海の漁業も危機に瀕
している。電力各社は、上記の事を熟慮すべきである。責
任を持てないならば、原子力発電を放棄することを自ら決
断すべき時期にきているのではなかろうか。それでも原発
を続けて事故があった場合、電力会社の現職ばかりでなく、
退職者までもが賠償責任を問われかねないかも知れない事
態になったら大変なこととなるからである。電力各社は賢
明な判断を自らすべきであると考える。

 脱原発の方向に行くのはほぼ確実な情勢といえよう。そ
れでは、そのプロセスを考えてみよう。2例あると思われる。

①即原発を止めて、火力発電に切り替える。と同時に、地
 熱発電所の建設にとりかかるケース。最終的には、地熱
 発電を主力として火力発電を減少させるようにするプロ
 セス。

②当面、原発を続けながら、即火力発電にとりかかり、と
 同時に地熱発電所の建設に取り組み、それらの目途がつ
 き次第、原発を廃絶するプロセス。

 上記の2例は、現在の電力各社が担当し、他の風力、太陽
光発電は、一般企業の参加もできるようにすべきだと思われ
る。その際、発送電を分離して合理的な体制にすべきだと思
われる。これらのことを、電力各社が積極的に主体となって
進めるのが理想的だと考える。
 

 

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