今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

「やらせ」発覚は、脱原発の動きを加速する !

2011-10-17 01:07:10 | 貨幣経済
 原発の公聴会やシンポジュームなどでの「やらせ」が表面
化して以来、第三者委員会で調査されてきた。その結果、知
事も「やらせ」に一枚かんでいると報告書で指摘された。九
州電力や北海道電力などによる、シンポジュームなどでの「
やらせ」が表面化している。各電力会社系列の「やらせ」は、
以前から囁かれていたもので、想定内のことと云えよう。し
かし、県や道などの知事がそれを否定している。具体的な名
前は書かないが、その後のマスコミ報道から知事選に立候補
するときに、電力会社系列から選挙資金を出してもらった、
と報道されている。「地獄の沙汰も金次第」ということであ
ろうか。恐らく、他の電力会社も大同小異と推定されるので
はなかろうか。さらには、都道府県議員、市町村長や議員に
も当てはまる事例があるのかも知れない。
 いずれにしても「やらせ」は、原発に同調し、推進をうな
がす発言を故意にセットする情報操作のことである。逆説的
には、原発の危険性を指摘されるのを恐れているから、「や
らせ」が必要なのであろう。

 しかし、福島第一原発の事故を見ればわかるように、原発
の危険性は隠しようがない。いまだに原発事故は継続中であ
り、今後何十年も事故の後遺症は残ることを見落としてはな
らない。第一、格納容器と圧力容器の破損自体が公表されて
いない現状である。したがって汚染水の処理の具体的な内容
がいまだに不明である。高濃度の汚染水が地下に溜まってい
るとも報道されている。この点について、外国メディアから、
日本のマスコミはなぜ詳細を報道しないのか、という疑問が
呈されている。電力会社や保安院の説明も信用できない。

 いずれにしても、「やらせ」の発覚は、脱原発の動きを加
速させることになっている。危険な原発は「やらせ」という
情報操作をしなければ運営できないということを逆説的に証
明しているようなものだからである。