今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

朝霞公務員宿舎凍結は「君子の豹変」

2011-10-05 08:07:41 | 政治
 今回の野田首相による現地視察によって朝霞市の公務員
宿舎の建設が5年間凍結されることになった。鳩山政権時代
に建設凍結を決めたが、野田氏が財務省時代の12月に凍結
を解除し建設に着手したものである。しかし、今年3月の震
災があり、宿舎の建設(105億円)を復興費用に回すべきだ、
という野党からの批判もあって、今回の凍結にいたったので
ある。野田首相の判断は当然であって、君子の豹変と云えよ
う。さらに安住財務相との会談で、公務員宿舎の削減計画を
見直すための検討会を設置することとなった。(毎日新聞、
北海道新聞、参照)

 一方、インターネット上では遷都論議も本格化しつつある。
したがって、公共事業も見直す必要があるのではなかろうか。
震災、津波、原発事故などの復興事業には取り組まなければ
ならない。しかし、その他の公共事業は慎重に再検討すべき
だと思われる。なぜなら、もしも遷都することになれば、無
駄になるケースが出てくるからである。それらの無駄は、で
きるだけ避けなければならないからである。

 場所や規模や費用論議はともかくとして、まず「遷都」の
是非を内閣で検討し、なおかつ国会に検討委員会を設置すべ
きではなかろうか。野田首相はこのような大胆な提言をして
もいいのではなかろうか。日本の明日の命運がかかっている
からである。また、無駄な出費を防ぐためでもある。

 せめて「遷都するのか」、「しないのか」、という結論を
早急に出す必要性がある、と考える。結論によっては、現在
の中央官庁の維持管理問題、あるいは売却問題も生じてこよ
う。さらに日本全体の好況・不況感が違ってくる。また、国
際的な経済の閉塞感を打破する契機になるかも知れないから
である。朝霞の公務員宿舎は中止すべきである。野田首相の
リーダーシップが問われることとなるだろう。