岡山県総合グラウンドの秋。
「(仮称)岡山市個人情報保護法施行条例(案)の概要」についてのパブリックコメントが、11月30日~12月28日で行われます。詳しくは →
岡山市が「自衛隊への名簿提供」(18歳、22歳の個人情報)を行うと表明をしたとき、福岡市と京都市が審議会等で審査・答申を出したと知り、岡山市でもそのことを求めようと思いました。
ところが、岡山市には、諮問・審議をする場がそもそもないことが明らかになり愕然と。いつかはなんとかしないといけないと思っていました。けしからん。
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2021年の個人情報保護法改正を受けて、自治体ごとに定められていた個人情報保護条例について、2023年4月までに、全国的な共通ルールのもとでの見直しが求められています。
自治体によっては、審議会等にそのあり方を諮問し、丁寧に審議されてきました。が、岡山市は今回の条例の改廃をめぐっても、諮問・審議をするところがないのです。おかしい。
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私は9月議会で、これを機会に、諮問ができる審議会・審査会をと投げかけました。必要と考えられ、まったく十分とはいえませんが、今回の法施行条例(案)に位置付けられました。
また、そもそも、市民の個人情報に関わることなのに、専門家からの意見聴取も、パブコメもいらないとしていました。が、こうしてパブコメをとることになり、正式な形ではないけど、専門家の意見を伺うことを検討すると聞いています。
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私は法施行条例ではなく、単独条例で自治体としての姿勢を示してほしかったのですが、残念ながら、法施行条例(案)として出されました。
今回の制度見直しは、官民や地域の枠を超えたデータの利活用が改正の大きな目的の一つですが、センシティブな個人情報が自分が知らないところで悪用されないかを懸念しています。
基本的人権の尊重や、自己情報のコントロール(自分のどんな情報が集められているのかを知り、不当に使われないように関わる)をこれまで通り行うという理念・目的を、本来、明記してほしいところです。
また、国からの共通ルールの押しつけは、自治体からみると、これまで自治体がそれぞれに守ってきた市民の個人情報保護の「後退」になるのではとの不安があります。
地域特性に応じて、各自治体が条例を定めて運用をしてきた分権的な在り方からの大転換になります。残念です。
他にも様々な問題点があります。ぜひ、パブコメにご意見をお寄せください。
こうして書いていくと長くなるので、今回の制度や条例への問題点は、次が参考になりました。
◎ 個人情報保護条例改正にあたっての自治体への要望事項
◎ 日弁連/地方自治と個人情報保護の観点から個人情報保護条例の画一化に反対する意見書