午後。岡山市「気候変動のおかやま学」実践塾の第4回は、松川えりさん(哲学者)がコーディネートの〝哲学対話〟でした。
松川えりさんのお名前は時々聞いていたのですが、「気候変動」の講座でお会いできたのは、設定は意外でしたが、こんなアプローチの仕方もあるのかと学ぶことができてラッキーでした。
テーマは、「変わる/変えるために 何が必要?」でした。
地球温暖化防止に向けての岡山市の歩みは、長いスパンでみると、どちらかというと市民の意識変容や行動様式、これがベースではありますが、ここに強く求められてきたように思います。
例えば、太陽光パネル設置や断熱などのハードや設備施策は、工夫はされつつも、この講座の白井塾長がよく言われる「できるところから始める」という領域をなかなか出られず、待った無しの課題認識を持つものとしては、先進自治体を見るときにモヤモヤモヤモヤしてきました。
もっとも先進自治体もできるからしているのですけど。
今、世界的にも国内でも、「変わる」ことが求められているときに、タイミングのいいテーマです。
私は論理立てて考えるのが苦手な人間なので、哲学には縁遠いと感じてきましたが、それだけに周りの皆さんのご意見を聴くことや、モヤモヤ感は大切にしたいと思ってきたので、それも哲学への入口なんだなぁと思いました。
参加者の皆さんと皆さんから出る言葉・想いを大切にしながら、見事に整理される松川さんの存在が、会場全体を包みこみ、参加者の私たちは、「変わる」ときに大切だと思われる〝主体的〟な気持ちになっていたと思います。
・そもそも「変わる」ということはどういうことなのか。人間は本質的には変わることのない存在なのではないか。では、その「本質」とはなんだろう。
・森という1000年スパンの存在を前に、100年足らずの生命体である人類の向き合い方には何が求められるのだろう。
・ボトムアップで変わることが大切だが、トップダウンと双方向で考えないと「変わる」ことができないのではないか。自分のことは切り離して考える。
などなど、視点は多様で、気づきは多く面白かったです。
今から思うと、私自身は、自治体を主語にして、「変わる」ことへの思いをお伝えしたらよかったかなと感じています。
そして、この実践塾。今回は特に感じましたが、職員の方も交えて行ったら、よかったのではないかと思います。
長くなりついでに申し訳ありませんが。
私のインターンとして、アメリカからの岡山大学への研究生のDくんの参加も認めてくださいました。彼は巧みな日本語で積極的に参加をしていました。
「初めて岡山市民になったようだった」ととても喜んでいました。温かく受け入れてくださって、ありがとうございました。
グローバルなテーマなだけに、お互いに学ぶことは多いと思います。
はじめの写真の、私の横が松川さん。その隣が、Dくん、白井塾長です。皆さまに感謝します。