岡山市議会議員/おにきのぞみの虹色通信

〈いのち・みどり・平和〉を大切にする
 政治や暮らしをつくっていきたい。

4月25日 富山視察2日目午前中、「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」

2018-04-25 | おにき日記



 視察2日目の午前中は、富山市での「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」です。富山駅で新幹線改札口を出て、そのまま構内を直進すると、わずか38メートルで、路面電車の停留所に。雨や雪を気にせずに乗り換えができます。
 駅前乗り入れどころか、新幹線高架下。駅構内に乗り入れた感じです。開業は2014年末。話には聞いていましたが、実際に見るとびっくりしましたし、便利です。

 開業をして、市内電車利用者は約14%増加。定期券利用者が約19%、定期外利用者が約12%増加です。観光客の路面電車利用が増えるかなと思っておられたそうですが、乗換利便性の向上の効果が通勤・通学の定期券利用者にあり嬉しそうでした。
 こればかりでなく、なんとバス利用者も増えたということです。公共交通の利便性をどのようにデザインするかで、効果が確実に表れています。
 そして、路面電車停留所の北側は、駅から北に伸びる富山ライトレール(TLR)と接続する工事中でした。TLR開業を皮切りに、市内電車環状線化、駅構内への乗入れで、2007年度から市内電車利用者も増えていっています。路面電車の南北接続は、2020年3月に開業見込みです。

 富山市の課題である、①人口減少と超高齢社会と、②過度な自動車依存による公共の交通の衰退などを解決するために、今回の視察テーマのまちづくりを進めておられます。実現に向けての3本柱が、①公共交通の活性化、②公共交通沿線地区への居住推進、③中心市街地の活性化。長くなるので詳しくは書きませんが、LRT化も含めて、総合的にいろんな仕掛けをして誘導しておられ、効果が数字で出始めています。
 例えば、2005年には公共交通機関沿線地区の人口が約28%だったのが、2016年には約37%に。目標は2025年に約42%なので順調に伸びています。

 仕掛けの一つで、ユニーク&現実的なものが、「おでかけ定期券事業」。交通事業者と連携し、65歳以上の高齢者が市内各地から中心市街地に出かけるときに、公共交通利用料金を1回100円とする割引制度です。中山間地域のある地点から通常運賃1,160円が100円に。往復200円で差額の2,120円は事業者と富山市負担です。高齢者の約24%がこの定期券を持っているそうです。
 また、路面電車車両(1編成2億7千万円)を市が購入し、交通会社に無償貸与もしておられます。その分、公共交通を市民の方が安価で利用してもらえれば、また、便数を増やしてもらえればと。コミュニティバスを中心部にも中山間地域にも走らせていて、計30路線。基本は自主運行(市は9/20以下を支援)で、中山間地域は市が運営する場合も。あるコミュニティバスの運賃は100円ということで、利用しやすい料金設定です。
 公共交通の維持・運行・支援等の2017年度予算が8億5400万円で、一般会計の約0.6%。その効果を見ると、有効な税金の使い方です。さて、岡山市は? 道路にまつわる予算は?


 躍動感をもって説明をしてくださった、活力都市創造部路面電車推進課職員の方とパチリ。名は体を表します。岡山市にも公共交通に関する課が必要ですね。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする