即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

今、ここにある危機

2007年04月10日 23時20分38秒 | 雑感
本気で言いたいことがある

新潮社

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あのナイーブな歌詞や歌声とは違って、さだまさしさんの男っぽい、骨のある主張の本です。

大好きな日本がおかしくなっている。

家族、子育て、礼儀作法、コミュニケーション、戦争、平和、義、人情。

大事なことを置き忘れてきてしまった日本人。

その原因は、想像力がなくなったと指摘する。

一手先を読む力。

自分がこうしたら、相手は迷惑と思うかもしれない。
自分がこう言ったら、相手は怒るかもしれない。

そういう力が昔はあったけれど、無菌培養されて育ってしまった今は、
想像力欠如。思考停止。いや、思考拒否。

思考しなくてもなんとなくやっていける世の中。

現代日本に熱く警鐘を鳴らしている。

印象に残ったのは、ネイティブアメリカンのナホバ族に伝わる言葉。

『地球環境は先祖から受け継いだものではなく子孫から借りているものである。』

今、老人が、「もう我々は先に死んでいくのだから、どうでもいい、若い人にまかせるしかない。」ということでなく、いなくなる人たちから先に借りを返す、ってこと。
借り物なんだから、汚してしまったら、大きな顔して返すに返せない。

戦後のこの数十年、ただただ、経済発展、豊かな暮らしを追い求めて、馬車馬のように進んできた、そのつけが、こんなに大きな問題になっている。

日本が、世界が、地球上の人々が、同じ方向に向いて突き進んできたことが、今、我々に問われている。

やってきてしまったことは仕方ない。
警鐘もあったのだけど、それに見向きもせずに、ここまで環境をないがしろにしてきたことが、今、重大な問題になっている。

睡眠時間も惜しんで、暴飲暴食して、タバコを吸い、酒を飲み、
ストレスも溜め、金持ちになり、出世もしたけど、気がついたら、かなりの重病になってしまった。
もう危篤状態。
我々は今集中治療室にいる。

傲慢に、他人を省みず、自己満足を追求してきて、今ここで、立ち止まってゆっくり考えている。
走るだけ走って、気がついたら重病になってしまった自らの人生を省みている。

自分が今までやってきたことは何だったのか、今からでも病気を治すために、回復するために、何をすればいいのか?どんな治療法が有効なのか?

先日TVでツバルのことやってました。
TBSの夢の扉という番組。
『『TUVALU』のことを世界中の人に伝えて行きたい』という回で、遠藤秀一さんのエネルギッシュな活動が紹介されました。


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ツバルは近い将来海中に沈んでしまうと言われています。
上の写真は今にも沈んでしまいそうなツバル国内にある小さな島です。一つ一つ無くなっていって、最後にはツバルという[国]が地球上から消えてしまうかもしれません。この国の子供達は将来どこに住むのでしょう?ツバルで生まれて生活をしてきたお爺さんやお婆さんはどうしたらいいのでしょう?
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との思いから、NPOを立ち上げ、募金活動、スポンサー募集、写真集の出版、などの活動を通じ、温暖化とツバルの危機を訴えています。

『2010年までにツバルのことを世界中の人に伝えたい。
この国を海に沈めないために。』

これが遠藤さんのゴールです。

海面上昇で最初に沈む国、と呼ばれる、南太平洋のツバル(朝日新聞) - goo ニュース



もちろん我々が生きているうちに、いやもう数年後に、ツバルやキリバスなど、いくつもの美しい島が、海に沈んでいこうとしています。
それを、我々はだまって見ているのか?

『ツバルの未来は、私たち(あなた)の未来です。』

という言葉が重くのしかかってきます。
コメント (8)
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注意の貼り紙の数

2007年04月10日 23時09分24秒 | 雑感
スポーツクラブ、夫婦でよく行きます。
家の一番近くの施設だけでなく、近隣の他の施設にもよく行きます。

そこでの会員のマナーの話。

妻から聞いたことですが、すごいおばさんパワー、みたいです。

男性の会員にはそんなに思ったことないのですが、
どういう育ち方したのか、それこそ、親の顔が見たい、というモラルの低いおばさんたちがわんさか。

聞いてあきれるばかりです。

ジムやスタジオやプールでもあるんでしょうが、特にお風呂でのこと。

・サウナや洗い場での場所取り。

・サウナの中で、仲間内で大声で話す。(テレビの音が聞こえない。)

・寝っころがったり、ストレッチしたり、広い場所を使う。

・置いてある化粧水を(無料だと思って)ふんだんにカラダ中につけて、床がベチャベチャ。

まあ、おばちゃんたちの電車の中での傍若無人ぶりを見れば、容易に想像がつくけれど、まだまだあきれる行動の数々は限りないようだ。

そして、さらに驚いたこと。

まあそんなにどこでもある話ではないと思うけど。

場所取りなどすると、置いといたものをどっかにどけちゃう、とか、その都度はっきり文句を言うはっきりしたおばさんが一人いるとのこと。
(もちろん場所取りのためにものを置く方が悪いわけだけど。)

そのおばさんに対して、結託したおばさん軍団は、仲間内で陰口をたたいている。

『ひどいわよねえ、あの人。』
『礼儀知らないし、あんなのがいると気分悪いわねえ。』

そして、そのおばさんがサウナに入って来ようとすると、皆で、

『あっ、来るわよ、来るわよ、シーッ!』

なんて、サウナで楽しくおしゃべりしていたのもやめて、村八分の雰囲気を作る。

出て行くと、

『あーっ、行った行った、よかった。偉そうな顔して、何様だと思ってるのかねえ。』

なんか、昔の幼稚園みたいだよね。

こんなことが大手スポーツクラブの中で平気で行われている。

こういう人達に限って、クラブ側への自己本位のクレームや要望はすごいんだと思う。(クラブ側も大変だ!)

さて、とらいでんとさんやginzaさんの行ってるクラブはどうなんでしょうか?

こういうマナーの悪い会員が目立つと、

★場所取り禁止。
★きれいに使いましょう。
★床を濡らした方は、ご自分で拭いてください。

などと、どんどん貼り紙が増えていく。

いたるところに、あれはだめ、こうしてください、これに注意、などと、貼られていく。

前に良く知っているスポーツクラブの支配人がこう言ってました。

『貼り紙の数が少なければ少ないほど、いいスポーツクラブ。』だと。

そういうクラブにしたい、と。

車内の携帯もそうだし、街中でもそうだし、社内でも同じ。

会社のトイレに、

『きれいに使いましょう。』の貼り紙は情けないよね。

そして、悪いことする人が出るたびに、どんどん法律や条例が増えていく。
そんな社会も、このスポーツクラブの話と同じこと。

全体的に網がかかるから、悪いことしてない人はいい迷惑。

前に個人情報の記事も書いたけど、どんどん不便に、どんどん本末転倒になっていく歪んだ現代社会。

なんでこうなっちゃったのかなあ

うーん・・・・・。

例えば、スポーツクラブで言えば、誰もマナーの悪いことしないようなクラブでは、多分自分だけそうしにくい雰囲気が漂っているのだと思う。
皆の目が光っている、みたいな。

そして、誰かがやってしまうと、あの人もやってるし、いいのかな、かまわないのかな、と、どんどんモラルが加速度的に低下していく。

前に違うクラブに行ってこんなことがあった。
サウナのそばにある水風呂。
(サウナと水風呂の繰り返し、気持ち良いんだなあ!)

汗を流す手桶が置いてあるんだけど、ここのクラブでは自分が使ったあと、必ず水を入れて置いておく。次に使う人はすぐに水をかけられる。

そんな風に習慣化されているということ。
使って水を入れておかないと、自然と白い目で見られるような風土。

すごいですよね?

これが逆に、使った桶を変なところにおいたり、どっかに持ってちゃったり、とかいうのとえらい違い。

こういうことが、家庭でも、会社でも、車内でも、一般社会でも、できるようになると、いいわけですね。

どちらの回転になるか、が問題。
現状はどんどん悪い方に行っているけど、一度流れが変われば、グングンいい方向に行くはず。

桶に水を入れておくか、いい加減にほったらかしにするか。
こんな小さな思いやりの気持ちが、モラルのことだけでなく、生活の豊かさも、はたまた経済も、政治も、すべてを変えていくことになるんですね、きっと。
コメント (11)
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