即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

棋界への期待

2007年04月16日 22時32分52秒 | 将棋
片上五段という伸び盛りの若手棋士。
daichanの小部屋daichan's opinionという二つの人気ブログをやってます。

大所帯のC2からCIへ昇級したばかりだし、各棋戦でも勝ちまくっている。
それだけでなく、自らのブログで、将棋界の将来に向けて、しっかりと自分の意見を述べています。

昨日、理事会や連盟に対しての要望、期待、の記事を書きましたが、こういうしっかりした若手がいてくれると、棋界の将来は明るいな、って単純に思ってしまいます。

会ったことはないですが、ブログを読んでいて、(勝手に)こんな風に感じます。

自分の言葉でしっかり自分の意見を言えるし、現在の問題点、課題、将棋の置かれている状況など、俯瞰で見られると思うし、謙虚だし、真面目だし、将棋だけでなく、いろいろなことに関心あるし。

ちなみに、以前僕のブログも紹介してくれました

下記、感心した記事の例です。
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今日は再び女流棋士独立に関する説明会が開かれるようですが、仕事が入っていて参加できません。もはや自分の立場ではあれこれ書きにくい状況になっていますが、一つだけ皆様に約束しておきます。絶対に嘘だけは書きません。この件に限らず、これだけは今後も守ります。
万が一もし何か問題があるようなことを書いた場合も、直接コメントに書き込んでいただければいつでも訂正致します。

この問題は、根本的には「女流棋士というもの」のあり方、存在意義、そういったものをどう考えるか、ようはそういうことだと思います。そうすると結局は我々男性棋士にも波及する問題です。

僕はまだ棋士になってわずか3年ですが、この1年ほどで「プロ(棋士)とは何なのか」と考えさせられる出来事が、本当に相次いでいます。
いまは正直言って不安な気持ちになってばかりですが、若いうちにこういう根源的な経験をしておくことで、今後の成長の糧にしていければという思いです。
何の苦労もしないでダラダラ過ごすと、大変なことになるかもしれませんからね。
日々修行です。
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昨日、女流独立に関して記者会見がありました。
決して順風満帆とは言えない船出ですが、「10年後、20年後に、女流棋士という職業が夢のあるものでありたい」そういう理想のために努力する彼女たちを、僕は応援しています。
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そして、もうひとり、遠山四段も、ブログで自分をきちんと表現しています。

例えば、先日のこの記事
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私は、どんな事にもその道のプロフェッショナルがいて、自分の道以外ではそういった方の力を上手く借りて行く事が大切だと思っているので、「仲間だけなら全てはうまくいく」という考え方は逆にピンと来ないのですが、一部に根強いのは事実だと思います。
 だからなかなか外部の強力な協力者に運営をお願いする、という話が出てこないのでしょう。今昔の理事会を批判しているのではなく、内部だけで運営をしていくという時代が終わりを迎えているのだと感じています。
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たくましいですね。
(こんなことまで書いちゃっていいのかな、と、不安視するコメントもありましたが。。。)
そして、現状の課題に対して、真摯に向き合って、将棋界の将来を何とかしたい、という強い意欲や情熱のようなものも感じます。
(僕の過去の記事にも直接コメントいただきました。ありがとうございます。

ブログなどの情報がないのでわからないけど、もちろん上記二人の方以外にも、そういう意味で応援したくなる若手棋士は棋界にまだまだいるのだと思います。

さらに若い渡辺竜王にも言えますが、こういう若手がどんどん育っていれば、今の理事会の体制や、現在の将棋界の置かれている結構苦しい状況(斜陽産業って言った人もいたとか?)を考えても、未来へ向けての明るい光が見えてきます。

最重要課題である普及のこと、全体の棋力向上のこと、世間を沸かせるような熱戦、話題性に満ちたイベント、そして伝統文化としての社会への貢献。

高齢化、タバコムンムンの道場、縁台将棋、などの暗くてオヤジっぽいイメージを、おしゃれでかっこいい、洗練されてスマートなイメージへ、どう変えていくのか?
知育・行儀という側面、脳トレ・知的ゲームという側面などをどんどんクローズアップして。

例えばだけど、
赤エンピツのオヤジっぽいイメージの大井競馬場が、
トウィンクルレースと銘打って、若い女性が好むイメージを作って、デートスポットに変えてしまったように。

そんな画期的なイメチェンを図らないと。

クローズドなマニアのタニマチ的な世界でなく、カジュアルでOPENな明るいイメージへ。
もっと広範囲の人たちに気軽に親しんでもらえるように。

「将棋」というものの新しい価値を作らないと、もう先はない。

米長会長もHPで言ってます。
『数人の棋士と個別に今後の10年について話し合い。早く若い世代にバトンタッチすることが大切です。』

棋界の未来は、若い人がもっと中心になって、作っていってほしいです。
もちろんベテランの力もうまく借りながら、自分たちの未来を切り拓いていって欲しいと思います。
コメント (3)
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