The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

これは新大陸か?旧大陸か?

2007-06-24 07:02:12 | ワイン
今時のピノノワールは判別不明です・・・
かつてラルー・ビーズ・ルロワが新大陸のワインにはテロワールがない!と言いましたが
、これがなかなか難しいんですね・・・

まあ、テロワール自体が上手く説明できないってのもありますが・・・

わたくしとしてはグラスに伝わるレッグス、
すなわちエキストラクトの濃密具合がまず一つの指標になっています。
でも、05’物などは新大陸と同等のエキスを有していますが・・・
先日のドニ・モルテの05’メ・サンク・テロワなどは正しくそうでした!

あとは全体に漂う調和、バランス・・・
いわゆるフィネスと言われるブルピノ特有の御まじないみたいなもの!
これが一番難しいのですが、実は旧大陸の証明の根拠となる近道と言って良いでしょう!

さて先日厄介な熟ピノが登場いたしました!

ガーネットに近い濃密なルビー色をしています。
僅かにマンダリンオレンジのニュアンスを持ち、明確なミネラル感と、
心を温める熟ピノ特有の滋養系の香料、更には微かなドライ感を伴うプラムの香りなどなど・・・
味わいは、なにしろ程よくタンニンが削げ落ちて、
上手い具合に調和を保ちます!
押しの強い新大陸の表情は全くなし!
まあ、これも後の祭りですが・・・わずかにブルピノよりは甘味を感じるのかな~~?

実はこのワイン!
91年もののカレラのセントラル・コースト・ピノ・ノワールでありました!

とにかく、熟成の力って実に恐ろしいものであります!
皆さんも『知的ゲーム』の最中には御用心を・・・

ではまた!

75’ラランドの悩ましさ・・・

2007-06-22 21:12:02 | ワイン
年にそれほどはない経験・・・
それは、正しく甘露と化した、熟成の極みに達したポーイヤックを飲めると言う至福!

70年代の成功している、いくつかのピション・ラランドがあります。
例えば79’、78’一応70’も入れましょうか?(微妙・・・)
そして75’・・・

今から10年も前になるのでしょうか?
もちろんT商店経由で、75’ラランドを飲む機会がありました。

その時すでに、本格的なポーイヤックの西洋スギやミント、
更にはシナモン、アジアンな香料やプラムのドライフルーツの香気よろしく、
解けたタンニンとしなやかな果実、そしてそれを裏打する壮麗な酸味を備え、
楽しむに足るバランスであったと記憶しております。

ここに今、75’ラランドは更に進化熟成し、
あたかも屋久島の縄文杉の根っこに腰をおろし、
悠久の歳月に思いを馳せ、流麗に磨かれた高貴な赤い液体を飲み干すような、
そんなインスピレーションを喚起させてくれました!

悩ましいポーイヤック、久しぶりに御相伴にあずかりました!
月光仮面氏にいつもながら大感謝!

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全然関係ないですけど、こんなの載せてみました!



75’ラランドこんなにするんです!


ジュブレイ・シャンベルタン比べだZOO!

2007-06-20 21:30:10 | ワイン
かのワイン評論家RP氏は『サンフランシスコ・ワイン・サンプリング・クラブ』に出ていた事はあまりにも有名な話であります。

オテル・ド・ヤマダは『モリオカ・ワイン・サンプリング・クラブ』を銘打って、すでに106回目を数えました。
なんかサンプリングなんて言いますと、無機質な理科の実験室を連想させます。

でもある意味、生産者に真摯な態度で向う一つの手法として、
いろいろ手を変え品を変え、例えば食とワインのマリアージュを楽しむ中でのブラインドなどは、その一つになりますが、日本人的なワインの一風変った飲み方もいいじゃあないでしょうか・・・

素人の心地よさの中で浸り続けたい私はRP氏のようなまねは、無論考えもしません。

さて、今回64回を迎えたZOOの中での、ルネとフィリップのルクレールのコンブ・オー・モアンヌの飲み比べ、更には豪華絢爛たるクロードとベルナールのジュブシャン1erの飲み比べなどは、ワイン・ヒートにとっての非常に美味しい企画・・・

ですから、盛岡ってそこら中にサンプリング・クラブらしき物があるわけです!

まあ、欲を言ったらキリがないわけでして・・・
毎日フレンチ食べるのも、拷問みたいなものですし、
じゃあ、グランクリュはフレンチでないと片手落ちって言われるのも寂しい話ですよね!

あまり肩に力をいれずに、されど決して、生産者に失礼になる事無く、
楽しく、美味しくワインを飲みたいものです!

さて、昨晩のZOO以下のラインナップでありました↓

2004 Gevrey Chambertin Aurelien Verdet

2004 Gevrey Chambertin Mes Cinq Terroirs Denis Mortet

2004 Valli Bannockburn Vineyard NJL-Blind-

2000 Gevrey Chambertin Comb Aut Moines Rene Lecrerc

2000 Gevrey Chambertin Comb Aut Moines Philippe Lecrerc

2002 Mlecnik Buavica Rebula Slovenia-Blind-

2005 Gevrey Chambertin Clos Prieur Domaine Roy Marc-Blind-

2003 Gevrey Chambertin 1er Cru Claude Dugat

2003 Gevrey Chambertin 1er Cru Bernard Dugat-Py

1997 Chambertin Denis Mortet-Blind-

最後にイトウゾ氏やってくれました!
97'のシャンベルタンは何とドニ・モルテでありました。

本当に御馳走様!
またよろしく!!

クリームの不思議な世界!

2007-06-17 23:13:52 | ライフ
今日は朝から大リーグ三昧です!
ヒヤヒヤものでしたが、松坂7回まで零封してレッドソックス勝利したようです。

その後のヤンキースVSメッツのサブウェイ対決でも、
松井秀喜はニ安打ニ打点の大活躍!
気持ち良く朝のコーヒーを飲み干しました。

そうこうしている内に、おお~!今日は『父の日』!!
先ほど、子供達からのカードが届きました。
『母の日』よりは、ちょっと影の薄い記念日ですが・・・
カードにはペーパークラフトの葡萄の実とワインボトルが飾り付けられていました。
仕事も好きですが、ワインも好きな父親です・・・はい!

ポカポカ陽気のリビングで、山積みになったCDを整理していますと、
懐かしい物が出てきました。
『The Very Best of Cream』・・・
これは95年に出された伝説のグループ『クリーム』のベストアルバムなんですね!

なぜ伝説かと言いますと・・・
66年~68年に僅か三枚のレギュラーアルバムを出して、
あっという間に解散したスーパー・グループなわけであります。

なぜスーパーかと言いますとあまりに凄いテクニック集団なわけで・・・
メンバーはギターにエリック・クラプトン、ベースとヴォーカルにジャック・ブルース、そしてドラムスにジンジャー・ベーカー!
スロー・ハンド・エリック・クラプトンは皆さんも御存知でしょう!
現在はあまりにもメジャーになりました。

そのクリームの三枚目のアルバムが『クリームの不思議な世界』でありまして、
『ホワイト・ルーム』『クロスロード』などがシングルカットされました。

ワタクシ67年は中学ニ年生でして、初めて買ったシングル・レコードの何枚かの中に、
クリームの『ホワイト・ルーム』が入っていました。
もちろん、LPレコードなんて買えません!

初めてのレコードに針を落とす瞬間は、初めてのワインを開ける瞬間に似ています!
ですから、その頃のレコード良く憶えていますよ・・・

ティンカーベルズの『トゥウェンティー・テン』ディープ・パープルの『ハッシュ』ビージーズの『マサテューセッツ』などなど・・・

そんな昔の事なんですよね・・・67’って!
先日のムートンも確かに熟成する訳です・・・

サプライズ聖誕祭でワインもサプライズ!!

2007-06-16 19:54:04 | ワイン
御誘いのメールの(マル秘)の意味を理解せずに、
開場の『Mリー・デ・Mナ』へノコノコ出かけた私でした。

どうして、主役がいないんだろう?

気がつかないのは、ワタクシめとT氏のみ!

なるほど!いま考えてみれば粋な企画ですよね・・・
サプライズの聖誕祭!愛する奥様の為にイチG氏はがんばりました!
まずは、オメデトウございます!

さて、これまたサプライズのワインのラインナップは以下の通りであります↓

Welcome Champagne

1999 Cristal Louis Roederere

2004 Bourgogne Blanc Domaine Fourrier

2005 Bourgogne Rouge Hudellot Baillet

2005 Bourgogne Hautes de Nuit Hudellot Baillet

1981 Ch. Grand Puy Ducasse Pouillac

1967 Ch. Mouton Rothchild Pouillac

どうですか?
久しぶりの古酒ムートンです!
M夫妻は状態を気にしてたようですが・・・

確かに熟成進んでおりました。
しかしながら、枯淡の域のデカダンスとエロスを感じ得ます!
ここまで、熟成しなければ見つける事の出来ないニュアンス、
スー・ボア(腐葉土)、グリルド ビーフ、微かな葉巻の気配、
プラムのドライフルーツなどなど・・・
味わいは丁度今、高原を駆け下りる所!
されど小柄なヴィンテージながらも、ボディーの厚みはムートンの証明、
これは正しく『枯れ葉が舞い落ちる前に飲むべし・・・』でしょう!
グラスの前で、ぐずぐずしてたらいけません。

まさに『記念日のボルドー』の真価を証明した一本でありました!
返す返すお二人に御馳走様!