The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

コルトン・シャルルマーニュの規範とは?

2007-06-12 22:42:14 | ワイン
さすらいのフレンチ兄弟から届いたチーズは、
直径30センチにも及ぶ『サン・ネクテール』でありました。

ラップを外さなくても部屋中が例の香気に充満し、ハナモゲラ!
たまらずヌッフ・イトウゾ店長にカットを御願いすることにしました。

てことで、現地で(ヌッフ!)で落ち合う事にして、
S本柳からバスを乗り継ぎ、ちょっと早めに大通りに到着したワタクシめは、
公園横のニート・レコードを覗いて見ることに・・・

そこで、S台でのレコード狂時代を思い出す、あるレコードを見つけ出しました!
そのレコードは同じアパートのフリージャズ狂のI学部生(今は秋T大学I学部で教授)が好んで聞いていた『リヴェレーション・ミュージック・オーケストラ チャーリー・ヘイデン』!!

60年代を代表するフリー系のジャズ・ミュージシャンが、
スペイン市民戦争をテーマに製作した、稀代のフリー・ジャズ・アルバムであります。
これは、聞いてもわからない人にはわからない・・・
あたかも、ピカソの『ゲルニカ』を見るかのような感覚でしょうか?
(これもスペイン暴動がテーマなはず・・・)
とにかく難しく、まるでカオス!
美しいソロが始まったと思えば、いきなり音の洪水へと傾れこみます!

なんで聞くのか?わかりません!でも・・・
深夜の暗い部屋で、もしくは夜の国道を疾駆しながら、
無性に聞きたくなる時があるんですね!

さて、先日の2種のコルトン・シャルルマーニュは好対照でした!

まずは、04’と若めのヴィンテージで、造り手も新興のアレックス・ガンバル!
ミネラリーに閉まりのあるトップから、
開いた時のパインにレモンを滴下したニュアンスのアロマまで、
隙のない連綿と続く香りは見事と言うしかありません!
コルトンらしいめりはりのある果実味は、
スタイリッシュながらも適切な余韻が楽しめます。

一方古典派と言われるルイ・ラトゥールの95年物!
12年の歳月でオイリーに、バタリーに濃度を増した模様・・・
このワイン世界中で最も良く知られ、
コルトン・シャルルマーニュの規範と信じる人が多いことでしょう・・・
しかしながら、トロ・ボーやフェヴレイのCCよりは軽い酒質で、いわゆる優等生!
この驚異の95年物!なんといつもの軽さはなく、極めて凝縮しております。
おそらく大成功のヴィンテージと言えるでしょう!

さて、はたして何れがコルトン・シャルルマーニュの規範か?
意見のわかれる所であります。

ジョルジュ・ルーミエは少し粗さが見え、
ルイ・ジャドーは年によってムラがあります。

さすれば、ワタクシとしてはフェヴレイに一票を投じたい所・・・
もちろん、コシュ・デュリのゴールド・コルトン・シャルルマーニュは今や手が届かない物となりました。(まだコシュ・デュリが騒がれなかった頃、90’CC飲んでます)