The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

若き当主の急逝とドメーヌのその後・・・

2007-06-04 22:11:38 | ワイン
輝かしい才能と8.5ヘクタールの珠玉のクリマを手にしながら、
34歳の若さで脳腫瘍にて急逝したロマン・リニエ・・・

一代にしてブルゴーニュ・ファン垂涎のワインを造り上げた、
ドメーヌ・ユベール・リニエの若き当主でありました。
2003年に亡くなった時、
ドメーヌは実質上既にユベールからロマンに代っていたとの事であります。

漏れ聞く話によれば、1999年ロマンはアメリカ人ケレン・ロートンと結婚し、
長女リューシーと長男オーギュストに恵まれますが、
その後、ドメーヌの柱を失った後のよくありがちな御家騒動が始まるわけであります。
つまり長きに渡るケレンとユベールの確執の事であります!

○竹氏によれば、2007年ひと先ずそれは決着し、
リューシー・エ・オーギュスト・リニエのドメーヌ名(二人の子供の名を冠した)の2004年物が届いたとの事・・

なんと未亡人ケレンの手による04’モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ VVを御相伴に預かりました。
どうもこの時期は、ユベール、ケレンとオーストラリア人の醸造家ビル・ダウニー(ケレン招聘のヤラ・ヴァレーの造り手)の三人の共同作業だったらしいのですが、微妙な関係だけにその味わいはいかに・・・

このモレ・プルミエ・VVは以前のユベールとは全く異なるコンセプト!
エティケットも違いましたが、その味わいはなお違います。
ミネラルたっぷりで、極めて濃厚、底味の強い、長期熟成型のそれではなく、
しなやかで、流麗な、今でも飲める・・・確かに女性的と言えば女性的なモレ・・・
に変貌していました。

しかしながらコストは昔のまま・・・
確かにクロ・ド・ラ・ロッシュの次ぎに来る、このドメーヌの看板アペラシオンですが、
04’で、この軽やかさで、親しみやすさのこのワイン!
福澤サンでいくらも御釣りが来ないのでは・・・

ちょっと考えさせられます。(他の要因のからみもあるのでしょうが・・・)

返す返すも、色々な意味で惜しい人を亡くしました。
合掌!!

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今はここだけです、そのうち守護神T商店が動くでしょう↓