普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

福島原子力発電所の事故に就いて

2011-03-13 08:34:13 | 電力、原発

 今回の大地震と大津波に就いて日本に大きな衝撃を与えました。
 生来の詮索好きな性格と半世紀に渡り設備保全業務に携わって来た経験から今後の対策を考えて見ました。
 その中で私が一番心に引っ掛かったのは福島の原子力発電所の事故です。
 最初にお断りして置きますが、事故解決に当たっている関係者、避難されている住民の方々のご苦労が続いている中ですし、外野からみた目で考えたことなので、批判する資格も意志もありませんので参考程度に読んで頂ければ幸いです。
事故の経過
・太平洋三陸沖でマグニチュード8.8の大地震により運転中であった1~3号機停止
・冷却水を循環するための交流電源を喪失、緊急用発電機のオイルタンクが津波によって流出したため発電出来なくなる
・炉心冷却のために冷却水を循環させるための電源をバッテリーに頼る状態となる
・1号機周辺でセシウムが検出され、核燃料の一部が溶け出た可能性があると発表
・1号炉付近で爆発が発生
・海水注入開始
今後検討されるべき点
・今後予想される大地震は太平洋周辺の地域に集中している。当然に地震に伴って起こる津波は太平洋沿岸に起こる可能性が高いのでこの地域の原発の立地は避けるべき
・地震、津波を予想される地域では、緊急用電源、同発電機(オイルタンク、ポンプ、配管などを含む)などの安全装置は原子炉本体と同様の十分の保護をして置くこと
 例えば発電機はしっかりした建屋に入れてあると思いますが、オイルタンクは機器並みの基礎を打ち、十分な強度のあるアンカーボルトでしっかり固定するとか(この種のタンクでは9~12mmのボルト4箇所で止めてあるのが普通です。)配管は振動に耐え得るようにフレキシブルな構造にする必要があると思います。
・原子力発電所の事故は特定の原発に発生していること、特に福島原子力発電所が際立っていることの理由を突き止めること(参照:原子力事故 wikipedia)(福島原発に事故が多いことは単なる偶然か、先発の原発だからかそれとも他に理由があるのか関係者の方達は判っているのかも知りませんが。)
・逆に事故らしい事故は殆どない後発の原発も多いことをPRすること。
今後の問題
・海水注入に就いては読売は社説爆発という異常事態に、東電は、原発のすぐ近くにある海水を炉内に注入し、完全に冷却することを決断した。塩分などを含む海水の利用は運転再開を困難にするため東電はためらってきた。 と書いてありますが私の経験からも、海水程取り扱いの難しいものはなくて、特に高温の流体を取り扱うときは、通常では千数百度迄使える高温材料が塩分を含む流体の場合7~800度近くで溶けるなど多くの問題がありますので、東電の使用をためらった理由は良く判ります。
・今回の事故で一番問題になるのは、反原発の人達の動きが激しくなること、そして日本企業の海外への原発の売り込みに大きな支障が出てくることです。
 九州に住む私としては玄海、川内の原発のように他地域にも、地震の可能性も少なく、津波の被害も多分全くなく、然も殆ど事故なしに運転している所も多いことを、政府も電力業界もPRすべきだと思うのですが。


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