普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

原発の事故現場で頑張る人達と東電の首脳部

2011-03-25 07:33:05 | 電力、原発

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・「俺が行かないと回らない」と家族に言い残して現場に向かった父。
・地震後、一度も帰宅せずに事故対応を続ける夫。
・「被曝してない?」と尋ねる妻に、「少しだよ。現場は戦争状態だ」と返事した夫。
・イスを並べてようやく仮眠するような状態で、食料も少なく、口にするのは栄養補助食品や缶詰ばかりと言う現場の人達。
・事故後、現場に向かう際には「とにかくやるしかない」と短い言葉を残し、寂しがる二人の小学生に「パパも一生懸命頑張ってるから」と言って出た父。
・「作業員の被曝のニュースを聞くと、もう逃げてほしいと思ってしまう」としながらも「懸命に働く姿を想像して、あとは祈るしかない」と言う主婦。
・地震発生直後、「俺が行かないと現場が回らないから」と家族に言い残して、自宅を出た父。

と読売新聞は 「祈るしかない」原発修復作業を見守る家族で事故現場で頑張る現場の人達とそれを支える家族の心情を伝えています。
 それにつけて思うのは、このような生命をかけて原発の復旧に頑張る人達がいるのに、平常時に彼らの意見がどれだけ、取り上げられたのだろうかと言う事です。
 原発の基本的な企画や設計は経営者と本社の技術者の力に頼るしかありませんが、その周辺の技術的なことは、現場人達のアイディアが十分に活かせる筈です。
 製造現場では改善活動から生れた提案を大いに取り上げて、自動車、電子機器など世界に冠たる企業として発展して来ました。
 福島原発は海岸に面しています。
 東北地方は地震、津波の被害が頻発する所です。
 当然にその所で働く人達、そして原発の怖さを肌で感じている人達は、設備の弱い所に気づいている筈です。
 例えば津波の被害に就いて言えば、津波が襲ってきたときの、
・原子炉建屋、タービン建屋、中央制御室、安全機器類を始め、換気空調設備、非常用電源設備を入れた建屋とうの防水対策は完全か、
・建屋外に置くしかないタンク類や付属のポンプなど津波の圧力に耐え得るかなど、
・また鉄塔などが地震に耐え得るか
などは特別の高度の知識がなくとも、そして現場にいれば誰でも心配になり、上司に提案されている筈で、普通の製造現場なら直ぐにそれを取り上げている筈です。
 そして今現場で働いている人達は社外には言えずとも、彼らの提案が取り上げられなかったことに、心の中で悔しい思いをしている人達も多くいるような気がします。
 私は東京電力の福島や柏崎の事故とその対応仕方のトラブルが他の原発に比して際立って大きいことから、経営陣や本社の設計陣と現場の運転やメンテナンスに当たる人達のコミュニケーション不足がありはしないかと何度か書いて来ました。
 そして最近公表された、もう一押しの設備の改善があれば、事故が防げたのにと思わせる事故後の福島原発の写真を見て、そして菅さんが怒鳴り込んだと言う事故の首脳部の対応の仕方、お役所的な計画停電のやり方を知って、原発の現場と本社の離反と言う私の心配が益々当たっているような気がしています。
 この事は同じ東北の女川原発の無事故停止の現実とともに、いずれは検証されるべき問題と思います。
 後は読売が書いたように現場で働く人達やその家族、周辺の被災者の人達のために一刻も早い原発修復の成功を祈っています。


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