先日本屋で副島隆彦さんによる「新たなる金融危機に向かう世界」と言う本を見つけました。
経済音痴の私は題名に囚われて何時もの立ち読みをしました。
その概要はアマゾンに寄せられた読者によると、
・5月6日の998ドルの暴落後の世界をこれまで一人勝ちだったゴールドマンサックス(実質オーナー=ジェイ・ロックフェラー)に対するcity group率いるジョン・D・ロックフェラーの逆襲劇として深く鋭く暴き出し、鳩山(小沢)政権に対する(米国に選ばれた)管・仙石のクーデターもその流れで鋭く暴き糾弾。
大きな流れとしてはドルを守る為に米国はユーロに続き金を暴落させる。オバマ失脚後にヒラリーが統制経済をリードするも、やがてロボットトレーディングの真の誤作動と未処理の4000兆円の借金により米帝国は崩壊し、BRICSが戦争を回避しながら世界をリードする。
・憂国の志士小沢氏、鳩山氏、亀山氏
・米国とその従僕の官僚や管・仙石らの売国者(米国やIMFの命令に従い消費税を10%に上げ、米国債購入等で米国に貢ぐ者)
とコメントしています。
経済のことは素人の拾い読みでは何とも言えませんが、後半約50ページ近くの、米国、菅さん、仙石さん批判の部分は少し引っ掛かりました。
彼の記事には実名がぞろぞろ登場しますが、その内容は経済関係の記事のようなデータの提示も理由の説明もなく全て断定です。
私はこれが気になってブログに取り上げようと思って、
Wikipedia ので副島隆彦の略歴を調べてみました。
彼の一番の特徴は、
・アメリカ発の金融危機に関連し、リーマンブラザーズという固有名詞を挙げ、その破綻を予言し的中
・2007年8月には「2008年末からドルが80円に大暴落する」と予測、ほぼ的中
・2009年4月10日、1ドルは100円であったが、「今年後半は再び、1ドル80円台に戻るだろう」と予測しほぼ的中
・ニューヨーク・ダウがまだ1万2千ドル台にあった2008年3月、1万ドルを割って6000ドルに大暴落と、予測→1年後の2009年3月には、12年ぶりに6000ドル台半ばへと突入し予測を的中(但し、その後、ダウ平均は1万ドル台を回復)
・オバマ大統領の誕生をいち早く断言し、これを的中
など独特の勘を持っていることが判りましたが、その経歴から見るととにかく変わった人のようなので、ここでは彼の記述の首を捻ったところを取り上げて問題点を指摘することで、鳩山さんや小沢さんを支持する一部の経済専門の人々へのヒントになるかも知れないと思ってその記事の一部だけ取り上げて見ました。
普天間基地の問題です。
「憂国の志士、鳩山は米国の意志に反して、普天間基地の「国外、少なくとも県外」を唱えたが、米国の意を受けている官僚から洗脳された。」
「一方、(売国奴の)岡田は県内移転を唱えていたが、(実名入りの)米国の高官から怒鳴り付けれてて一度に屈伏してしまった」と言う趣旨の記述です。
事実は鳩山さんは「県外移設」、岡田さんは嘉手納基地統合、北沢さんの現行案のキャンブシュワブ移設を模索していました。 (と報道されていますが、副島さんの「マスゴミ」発言によると、これも米国従属の報道だから信用できないと言うことになるのでしょう。)
鳩山さんの「県外移設」発言のとき、私は「私は県外の方向で努力するが、そうならないときは我慢してくれ」と付け加えたり、 (どうにもならなくなる前に)沖縄県以外の都道府県にも「国全体のことを考えて基地を受け入れてくれ」と発言すべきと書きました。
増して専門家で責任のある官僚なら、相談を受ければ似たことを言う筈ですし、言わなかったのは鳩山さんが大勝に浮かれて政治主導の名で勝手に喋りだしたに違いないと思うのが常識です。
また違う考えを持つ岡田さんや北沢さんに相談しておれば、上記のように発言の仕方も変わって来るし、今回のような鳩山さん、沖縄県、日本の全てに困った状態にならなかった筈です。
岡田さんが米国の高官に怒鳴りつけられたかも知れませんが、前政権からの約束が生きている段階では、方針の変更を求める日本と継続を主張する米国のどちらの立場が有利かなど誰でも判ることで、岡田さんが腰抜け、売国奴呼ばわりするのは酷すぎます。
普通の人達は鳩山さん・小沢さん・菅さん・岡田さんなどにもう少し何とかしてくれとか、困った人だとは思っても彼らを憂国の志士とも、逆に売国奴だと思っていません。
私が言いたいのは、小沢さん支持の経済の専門家たちが、経済のことはともかく、こと小沢さんのことになると、過激な発言の目立つ副島さんと同じように、その立場を固守するあまり、物事を真っ直ぐ見えなくなっているのではないか、極端に言えば自分達に不利な事柄(反対勢力の人を米国従属と批判するのに、小沢さんの参勤交代のような一方的に大代表団を連れて行ったことを言わないなど)などに目をつぶっているのではないかと言うことです。
赤いサングラスを掛ければ何でも赤く見えてしまいます。
相手がたに売国奴のレッテルを貼れば、その人の主張の良いことも見えなくなってしまいます。
そして他の多くの一般の人達からの支持も得なくなり、孤立してしまうと思うのですが。
各にのランキングに登場する経済の専門家と思われる人達のブログ数が固定化してしまった感じがあるのはそのためのような気がしないこともありません。
私のような経済音痴に取って、経済関係のエントリーが増えるのは有り難いと思うのですが。
狭いグループの中で互いに傷を舐め会うのも良いですが、一般の人たちが納得できるような、現実を真っ直ぐに捉えた、理論の根拠を示すなど、もう少し勢力の拡大を図って貰いたいと思うのですが。
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