私は9日の「菅政権と国民新党」のブログに、いずれにしても郵政改革法案の取り扱いが、菅さんの最初の腕の見せ所になるような気がしますし、それが参院選の結果に繋がってくるかも判りません。と書きました。
そして結果的には、
民主党はこの日の国民新党との幹事長・国会対策委員長会談などで、今国会は会期末の16日か、1日延長した17日に閉じる方針を示した。そのうえで、参院選後、速やかに臨時国会を召集し、郵政改革法案を成立させるなどとした覚書を交わす案を提示した。
これを受け、国民新党は両院議員総会で対応を協議し、亀井氏の閣僚辞任と連立の維持を決めた。この後、両党は、今国会に提出した郵政改革法案と同一の法案を臨時国会に提出し、成立させることを確認した。 (読売新聞より)
と言う事に成りました。
[民主党・国民新党・日本にとって郵政改革法案取り扱いの功罪]
それでこの取り扱いにおける両党と日本に取っての損得を考えて見ました。
民主党
プラス
・急上昇した内閣と党の支持率をキープしたまま参院選を入ることが出来る。
・なんとか連立を保つことができる。
・亀井さんの退陣で国民新党の政権への影響力を減り今までよりフリーな政権運営ができる
マイナス
・国民新党との「早期成立」申し合わせ違反への批判
・自民党よりの3党首自爆の批判
・荒井国家戦略相の事務所費問題が発覚、小沢さんの資金管理団体による土地購入疑惑などで、小沢氏の証人喚問を要求の追及を避けると思われ、民主党は「疑惑隠し」との批判、「クリーンな政治」も看板倒れに終わる。(読売社説)
・参院選後何かと評判の悪い郵政改革法案を国民新党との約束で通さねばならない。
国民新党
プラス
・改革法案の成立への民主党の援助を確約させた。
・連立政権への党の政策を反映できる。
・参院選前に改革法案通過により生ずる党の支持母体の支援体制の弛みを引き締めることが出来る(テレビの某コメンテーターの意見)
マイナス
・亀井さんの辞任で政権への影響力が減る
・参院選前通過により党の支持母体の支援体制の確保の作戦が外れた(亀井さんの意見)
・参院選後の国会では改革法案の審議期間がたっぷり取れるので、強行採決をする理由が出来なくなるので、新党側の主張する政策が変更されるかも知れない。
日本:
プラス
・消費税含む税制改革・法人税下げなど、国民に不人気な割合に真面目で現実的な政策を持つ管政権が勝利し、もしこのまま小沢さん側の巻き返しがなければ、そしてもし菅さんが真面目な公約を実行すれば良い事もある。
・もし民主党が参院選後の国会では民主党が問題のある郵政改革法案の審議期間がたっぷり取るとしたらそれは良いことだ。
・国民新党が連立に残ってもし自見さんが亀井さんのように頑張れば、外国人参政権や夫婦別姓関連法案の提出ができないことになる。
マイナス
・参院選で口蹄疫問題解決がなおざりまたは遅れるかもしれない
・沖縄問題は選挙中の論戦になるのは間違いないが、参院選から8月末までの短い間に具体的な対策の検討が遅れる可能性がある
・緊急を要する経済再建の対策がおろそかになる
・鳩山・小沢退陣でかなり政策も変わった筈だが、菅政権の策の論議がないまま選挙に入れば、国民はまた前回のように各党の公約を見て投票先を判断するしかない。 (鳩山政権のように選挙の後公約のボロが次々に出てくるかもしれない。)
[全体的な感想]
持続的な政権交代論者としての私がこれまで書いてきて思うのは、その一翼を担うべき自民党の影の薄さです。
「日本に取ってプラスになること」で書いたことの殆どが全てが「もし」付きです。
これを「もし」でなくて実現させるには、そして民主党政権の方向を誤らせないためには、最大野党であり他の野党のまとめ役と言うべき、自民党の役割と責任は重いと思います。
しかし谷垣総裁「目標40議席台」弱気と批判続出の有り様で、参院選でさえ弱腰では、参院選後の国会審議にも余り期待できそうにもありません。
後は菅さんとその政権と民主党の良心的な政権運営と、国民新党の自見さんの外国人参政権などに対する頑張りと、小沢さんグループが菅さんの足を引っ張らないように「静かにしている」ことを祈るしかないのでしょうか。
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