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普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

川柳くろがね吟社紹介「元気ですその日この日と握手する」

2019-08-24 10:27:17 | 川柳
川柳くろがね9月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「やり直す人生令和賭けてみる」     戸次 柳親
 昭和、平成を生き抜いてさた、特に昭和の負の時代を経験した者には、時間を取り戻したい念がある筈、やり直すには年齢は問われない。明日に賭けて今日を頑張ろう、前進あるのみである。年齢は忘れること。

「打ち込める仕事があって生きている」  加差野 静浪
 人生には定年はない。仕事は天命とも思う。怠けずに老骨に鞭打って仕事をする。仕事があるから老いることもない。余人の協力があるから仕事も出来る。生さているよりは生かされているとも思う。

「世話をして欲しくて世話を焼いている」 吉丸 玲子
 情けは人の為ならずと言う。世話して欲しいから世話をするという打算はない筈。人という字は人間が支え合うという意。世の中は一人では生きていけないもの、お互いに世話をしながら生きている。.その世話も過ぎると疎まれる。そのほどほどがむずかしい。

「折り紙は騙し舟から始まった」     鹿渡 憲峰
 折り紙の起源は明らかでない。紙の普及により始まったもの、信仰、儀礼、趣味から発生したもの、遊戯として庶民の間に広がった。今では折り紙を費楽しむ子はあまり見かけないように成った。

くろがね抄 矢野 隆 選
喫煙所皆ほっとした頗で寄る     中間  和田 澄雄
団塊の世代に足りぬ浮き袋      八幡西 廣永 雅彦
朝シャンの香りで恋を拾いだす    八幡東 中村 トシ子
ストレスを自信に変える日の拳    糟谷  中村 鈴女
手抜きではなかった母の冷奴     熊本  黒川 孤遊
妥協するたびに苦悩が増えていく   札幌  桶川 聖柳
父の日は父への挽歌高らかに     荒尾  松村 華葉
筋書きを変えてふるさと速くなる   中間  吉富 虞
ー頁だけ書いて古びているノート   中間  古野 つとむ
歩かねば宝の地図にとうが立つ    福津  水谷 そう美
助かった命で小な恩返し       宗像  櫻木 山彦
はてなから膨らむ耳の好奇心     宗像  有松 市子
憧れのままが長かったクラス会    直方  吉丸 玲子

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 第67回八幡東区総合文化祭川柳大会 (案内
期日 令和元年9月29日 (日) 9時30分開場
     出句締切 11時30分 開会13時
場所 八幡西生涯学習センター折尾分館
    折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
     「コ ラム」  佐 賀 横尾 信雄 選
     「洗  う」  北九州 唐鎌 美鶴 選
     「荷  物」  北九州 青木ゆたか 選
     「おずおず」  下 関 上野 悦子 選
     「それから」  宗 像 的場 いずえ 選
     「焦  る」  太宰府 植村 克志 選
     「 駅 」   中 間 古谷 龍太郎 選
会  費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞  市長賞・教育委員会賞・八幡東区長賞・順位賞・秀句賞
     投句者賞
欠席投句 4CmX21Cmの句箋に各1句記入
     各題2枚計14枚(無記名)
     封筒に住所・氏名(ふりかな)を明記
牧句料  1000円 9月20日 (金)必着
投句先 〒806・0014
北九州市八幡西区東川頭町7-45 栗田 修一 宛  
TEL&FAX O93・671・0821
主催 八幡東文化連盟
川柳くろがね吟社

第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化祭
川柳交涜大会

日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
 「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
 「タブー」  北九州 時津みつこ 選
 「 輪 」  春 日 栗山 芳彦 選
 「打  つ」 甘 木 市瀬主充子 選
 「たんまり」 北九州 安川  聖 選
 「平 成」  太宰府 小池一恵  選
 「 米 」  柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
  実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市

川柳「披露宴豪華にそっと家族葬」

2019-08-18 13:11:24 | 川柳
 最近は景気が悪くなっても披露宴は豪華に行われているようです。中流の家庭では多くの親類縁者を集め恒例のケーキ入刀、悪友の新婚の男性の前科ばらし。一方高齢化が進む団地では、どこも家族葬。その後の通知で始めて友達の死亡を知る状態。葬式では香典を出せるのに、家族葬をした先方の迷惑を考えればとつい遠慮。このまま進むと世の中はどうなるのでしょうね。

川柳くろがね吟社紹介「捨てられぬ仮面脱いだり被ったり」

2019-08-14 12:05:10 | 川柳
川柳くろがね7月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「捨てられぬ仮面脱いだり被ったり」   小田ノリ子
 人はそれぞれに什仮面を持って生きている。TPOにより脱いだり被ったり、或る人は幾つもの仮面を持っている。その仮面は捨ててしまうわけにはいかない。何故ならみんな自分自身であるからだ、上手に使い分けることこそ肝要である。

「譲り合う席が途方に暮れている」    中村 鈴女
 電車に乗った或る日のこと、若い人がどうぞと席を立ってくれた。その時私はまだ90歳だから100歳になったら譲ってもらうからどうぞお気違いなくと返した。一度立ち上がった若者は座り直すわけにもいかず、その席は空いたままだった。しかしここは若者の好意に甘えるぺきで、ありがとうを言って座れば空気は和むものを。反省。

「まだ燃える火種を持っている八十路」   志岐けい子
 平均寿命が百歳を超える日も近いと言われている。八十歳はまだ若い。歳に負けてはならない、歳は数えない方が長い。燃え尽きるまで現役、明日に向かって頑張ろう、、ウルマンの言葉を大事にして。

火花抄 吟社参傘下の句会報より
       和田 澄雄 選
借りてきた本の莱が喋り出す   隆
責景勝期待ドスンと膝にくる   秀美
味噌汁を吸えばおかんの顔浮かぶ 風子
太宰府に令和の雲の湧くロマン  蘭草
労りの声かけ剥がすレタスの葉  裏風
溶接の火花匠の勘どころ     昌子
台風後澄んだ空気の朝が好き   睦子
良く冷えた麦茶が夏を出迎える  龍太郎
寝過ごした朝のドラマが狂いだす けい子
一行の写経邪念と対崎する    康博
安全を祈り岬に立つ孤高     つとむ
子らのため無骨な父の守備範囲  雅彦
人情のない街ふえていくあした  郁子
世直しの手術がいると票を入れ  元一
飲酒より怖い高齢ドライバー  洋
不自由がいつか癒しの里暮らし 喜一
友達のような親子のペアルック よか
改元で気分新たにさあ一歩   いくお
白紙です貴方好みに染まります 修一 
さっばりと忘れた顔をしてる妻 はなひ

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第67回八幡東区総合文化祭川柳大会 (案内)
期日 令和元年9月29日 (日) 9時30分開場
     出句締切 11時30分 開会13時
場所 八幡西生涯学習センター折尾分館
    折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
     「コ ラム」  佐 賀 横尾 信雄 選
     「洗  う」  北九州 唐鎌 美鶴 選
     「荷  物」  北九州 青木ゆたか 選
     「おずおず」  下 関 上野 悦子 選
     「それから」  宗 像 的場 いずえ 選
     「焦  る」  太宰府 植村 克志 選
     「 駅 」   中 間 古谷 龍太郎 選
会  費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞  市長賞・教育委員会賞・八幡東区長賞・順位賞・秀句賞
     投句者賞
欠席投句 4CmX21Cmの句箋に各1句記入
     各題2枚計14枚(無記名)
     封筒に住所・氏名(ふりかな)を明記
牧句料  1000円 9月20日 (金)必着
投句先 〒806・0014
北九州市八幡西区東川頭町7-45 栗田 修一 宛  
TEL&FAX O93・671・0821
主催 八幡東文化連盟
川柳くろがね吟社

第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化祭 川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
 「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
 「タブー」  北九州 時津みつこ 選
 「 輪 」  春 日 栗山 芳彦 選
 「打  つ」 甘 木 市瀬主充子 選
 「たんまり」 北九州 安川  聖 選
 「平 成」  太宰府 小池一恵  選
 「 米 」  柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
  実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市

川柳くろがね吟社紹介「心では済まぬすまぬと詫びている」

2019-07-27 12:44:59 | 川柳
川柳くろがね7月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「平成を記憶に刻む四月尽」       前田 伸江
 昭和時代の六十四年間、特に太平洋戦争、原爆と、汚点だらけの年月、この辛い思い出は拭い去ることは出来ない。そして平成、平和憲法のもと無難に通り過ぎてきた。平和惚けと言われても、四月尽この記憶は令和の世にも心に刻んで平穏に過ごせるよう祈るのみ。

「6Bの作り話がうまくなる」      松井 昌子
 6Bの鉛筆を使うのは画家か製図か、近年は川柳家も句箋紙には6Bを使う人が多くなった。太い字で大きく書く、これは自己主張である。川柳の神髄は自由吟であると言われる、課題吟は虚構が多い。つまり作り話である。6Bを使って嘘の世界を描き出す、楽しいことかな。

「百薬の長も入れてる薬箱」       虞永 雅彦
 「救急袋洒もー本入れておく」般若湯とも、中国では竹葉とも言う。男は下戸でない方がいい、下戸の男は玉の杯の底のないようなものだ(徒然草)。又、洒なくて何のおのれが桜かな、鎖夏は酒にしくなし(東方朔)。愛すぺきは漕なり。

本社句会「自由詠」(雑詠)合評
 司会:古谷龍太郎
 左の数字は上位の得点、句の下の欄は個々または全体的な指摘、「」内は参考句。
(参考句は初心者の向けに作者、評者または両者の考えを忖度して試作したもので必ずしもベストではないので念のため。)
3・サクランボ食べ放題と言われても
  サクランボなど美味いものが多いので動く。これが「蒸かし芋」なら少し良くなる。6・艶っぽい説教聴ける酒の席
  聴ける→聴いたでも良い
3・ふた親を選べずに散る子の無念
  同想句多い。「ふた親に先立って散る子の無念」
4・野良猫がいつもつまずく曲がり角
  人生吟。読者の理解力が問われる句。
 ・お役目はメモに男のショッピング
  「は」を使うと説明句になりやすい。「メモの指示受けて男のショッピング」
4・へそくりに日々節約の匂いする
  匂い→良い匂いの感覚。臭いにしては
 ・弾け飛ぶボタン効かないなあサプリ
5・めがね屋で補聴器を買うピアニシモ
  ピアニシモ→音楽用語で最弱音。補聴器を買うピアニシモ→意味不明。「めがね屋に行って補聴器買わされる」。(筆者注記;作者の意図が判っていればより良い参考句になったかも)
 ・スネオ様おどけたしぐさ待ち遠し
  スネオ→作者によると夫。意味やや不明。「おどけ好きの夫が未だスネている」
 ・白を切るたびにゴクリと喉仏
  そうですか川柳。「平静な顔を装い白を切る」
5・地球儀を回すと気持ち太くなる
  同想句多い。
5・発着のベル聞きながら縄のれん
  平凡。いらいら感のでる句を。「立ち食いのうどんを急かす発車ベル」
 ・回りへの気配りオフにするスマホ
6・遠回りした分人の情にふれ
  やはりそうか、右から右への作り方の川柳になっている。「人情に何度も触れた遠回り」
9・キッチンの隅に涙を溜めている
6・友人の来ない日のよう休刊日
  友人→親友。
 ・ダイエット寿司はネタ喰いシャリ残す
  ネタだけで済ますだけで良い。「寿司はネタだけで我慢のダイエット」
 ・診察台美人の助手のお腹鳴る
 ・美人薄命長寿を誇る我が家系
  我が→不要。「皆長寿で美人薄命とは無縁」
10・大見得を切る癖がある空財布
   面白い。
3・ぱたぱたと団扇が話す夕涼み
  面白い。
 ・梅雨明けの男日傘の姦しさ
  最近男の日傘が流行っている。「梅雨明けや男の日傘列をなす」
 ・のんびりとしてるが無職とは言わぬ

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 第67回八幡東区総合文化祭川柳大会 (案内
期日 令和元年9月29日 (日) 9時30分開場
     出句締切 11時30分 開会13時
場所 八幡西生涯学習センター折尾分館
    折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
     「コ ラム」  佐 賀 横尾 信雄 選
     「洗  う」  北九州 唐鎌 美鶴 選
     「荷  物」  北九州 青木ゆたか 選
     「おずおず」  下 関 上野 悦子 選
     「それから」  宗 像 的場 いずえ 選
     「焦  る」  太宰府 植村 克志 選
     「 駅 」   中 間 古谷 龍太郎 選
会  費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞  市長賞・教育委員会賞・八幡東区長賞・順位賞・秀句賞
     投句者賞
欠席投句 4CmX21Cmの句箋に各1句記入
     各題2枚計14枚(無記名)
     封筒に住所・氏名(ふりかな)を明記
牧句料  1000円 9月20日 (金)必着
投句先 〒806・0014
北九州市八幡西区東川頭町7-45 栗田 修一 宛  
TEL&FAX O93・671・0821
主催 八幡東文化連盟
川柳くろがね吟社

第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化祭
川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
 「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
 「タブー」  北九州 時津みつこ 選
 「 輪 」  春 日 栗山 芳彦 選
 「打  つ」 甘 木 市瀬主充子 選
 「たんまり」 北九州 安川  聖 選
 「平 成」  太宰府 小池一恵  選
 「 米 」  柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
  実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市

川柳「妻の愚痴警戒しつつ聴いてやる」

2019-07-27 12:40:55 | 川柳
 私は何時も表記のようなことを考えて妻の愚痴を聴いてやっています。
 前にも書きましたが老いるほど彼女の友達はホームに入り、子供の家に引き取られ、亡くなり愚痴を聴く相手が減るばかりになるからです。そして「矛先が聴く方に向く妻の愚痴」になるからです。

川柳くろがね吟社紹介「心では済まぬすまぬと詫びている」

2019-07-20 15:59:31 | 川柳
川柳くろがね l6月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
{心では済まぬすまぬと詫びている」   土肥あづま
 0に出して謝ってしまえば楽になるものを、プライドか意地か頭を下げることが出来ない。いくら詫びても取り返しの出来ないこともある。最近高齢者の交通事故が多い。相手を死に至らしめた事故などは、取り返しがつかない。詫びなくても良い毎日を送りたいもの。

「真っ直ぐに落ちる雨なら打たれよう」 水谷そう美
 雨は上から落ちてくるものとは限らない。様なぐりの雨、斜めからの雨、牙をむいて来るような雨、縦線では下から吹き上げてくる。非常な雨にはそれなりの心構えが要求される、真っ直ぐ上から降ってくる雨なら安心して濡れていこう。

「投げ返す言葉は辣を抜いてから」    陣内いっlしう
 投げて来るポール (言葉) はフェイントぱかりではない剛速球、変化球、相手を翻弄させる癖球もある。これに目には目を、と返せば乱になることは必定。ここは大人になって鰊を抜いて優しいポールを胸元にしっかり投げ返す。これも上手な世渡り。国と国の関係も然り。

「防災マップ女難の相は載ってない」   田中 和正
 近年は天変地異が多すぎる、地球温暖化の影響かどうかはわからない。災害が起きる度に防災マップが議論される。もう災害は要らない。しかし女難は別、むしろ大歓迎である。女難は楽しい何時でも待っている。

鉄の華」 同人詠草
            行橋 戸次 柳親
やり直す人生令和賭けてみる
今度こそ進歩へ独楽の軸になる
丁度良い普段着至福かも知れず
最高の手料理友と郷想う
初恋を抱いて大人に成っていく
         福個 杉 ちづ子
女の一生咲く紫陽花を辿るごと
頬害せてどんなおしゃペリ花の群れ
十字切るどくだみの花愛と哀
夏の花あさがお以外カタカナ語
父に逢う花一輪と卒塔婆と
           愛知 いっこう
晩酌を追加してます嬉しい日
寂しい日リセットボタン押してみる
その嫌味奥歯で噛んで丸くする
先の運見通したいと眼鏡拭く
道草のおかげで増えた馴染み店

           大阪 神谷 幸恵
未完の作ばかりが並ぶ習いごと
三代を渡り歩いたシワとシミ
自由自由の身になりチャンス足早に
ため息を一杯つめたプチ家出
笑い袋さげ出席のマルと行く
           岩手 加差野 静浪
うっかりと言ってはまたも言い訳し
今もまだ記憶に残るえこひいき
えらい方面倒見よく後に従く
坂道は途中だ挫折だけは嫌
ボールペン一本余りに軽過ぎる
           直方 吉丸 玲子
空と山の間にちらり海の青
満月と戯れている波の白
ふるさとの海はいつでも騒がない
サイダーを注ぐ海の色のグラス
地中海の味おぼえてる薬指

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 第67回八幡東区総合文化祭川柳大会 (案内
期日 令和元年9月29日 (日) 9時30分開場
     出句締切 11時30分 開会13時
場所 八幡西生涯学習センター折尾分館
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課題と選者(各題2句)
     「コ ラム」  佐 賀 横尾 信雄 選
     「洗  う」  北九州 唐鎌 美鶴 選
     「荷  物」  北九州 青木ゆたか 選
     「おずおず」  下 関 上野 悦子 選
     「それから」  宗 像 的場 いずえ 選
     「焦  る」  太宰府 植村 克志 選
     「 駅 」   中 間 古谷 龍太郎 選
会  費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞  市長賞・教育委員会賞・八幡東区長賞・順位賞・秀句賞
     投句者賞
欠席投句 4CmX21Cmの句箋に各1句記入
     各題2枚計14枚(無記名)
     封筒に住所・氏名(ふりかな)を明記
牧句料  1000円 9月20日 (金)必着
投句先 〒806・0014
北九州市八幡西区東川頭町7-45 栗田 修一 宛  
TEL&FAX O93・671・0821
主催 八幡東文化連盟
川柳くろがね吟社

第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化奈
川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
 「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
 「タブー」  北九州 時津みつこ 選
 「 輪 」  春 日 栗山 芳彦 選
 「打  つ」 甘 木 市瀬主充子 選
 「たんまり」 北九州 安川  聖 選
 「平 成」  太宰府 小池一恵  選
 「 米 」  柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
  実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市

川柳くろがね吟社紹介「「目の位置を変えて平成脱ぎ捨てる」

2019-07-14 12:59:15 | 川柳
川柳くろがね6月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「まだなれぬ令和のひびき口遊む」    高田 弥栄
「掌に平成と書き安らげる」平成元年一月八日、新年大会で詠まれた句。特例法により、今日から年号が変わります、といきなり言われても、平成の時と違って深い感慨を覚えないのは確か。「初めは多少の戸惑いもあろうが、そのうち慣れてくると違和感も消え親しみも湧いて来るというもの。
「目の位置を変えて平成脱ぎ捨てる」   中村トシ子
 平成から令和へ、新年のカウントダウンと違って気概も異なるものがある。今日から気分を一新して令和の年を前進して行こう。平成を脱ぎ捨てて、「平成の空へさよならとありがとう」「令和へと仕切り直してまた一歩」
「ぽけたふり上手に使い生きている」   佐藤 洋子
 何も彼も知っているから知らぬふり」死んだふり、酔うたふり、ぽけたふりしながら当座もやり過ごすことも上手に世渡りの知恵、争うことは出来るだけ避けて右に揺れ左に揺れて生さて行こう。
「「若かった俺も」と山の地図辿る」   和田 澄雄
 NHKBSプレミアム、グレートトラバース、百名山、二百名山、一切の交通機関を使わず一筆箋の山登りを放映している。自分が登った山に出合うと山地園を確かめながら見ている。三十年、四十年前を思い出しながら、そしてまた次に登る山を模索している。歳は老いてもそれなりに登れる山がある。山は素晴らしい。

「音叉」 前月号より
推薦者 安川 聖、吉冨 廣、松井 昌子、水谷 そう美
母の笑み見るといい子でいたくなる 安部ももこ
雨の臼は雨の形になり生きる 吉冨 廣
正論を吐いた途端に村八分 坂本 喜文
沈む陽の速度で進む物忘れ 志岐けい子
満場の拍手にひとつ冷めた音 神谷 幸恵
のびたコム栄光いまだ捨てきれず 神谷 幸恵
伸びすぎと切り捨てられる花も実も 松井 昌子
持つ人が持ったらパラが蓄薇になる 和日 澄雄
燃えるゴミ内緒話を混ぜておく 黒川 孤遊
まあいいかいつの間にやら円くなり 野西うさぎ
ペン先が燃える一句を生みたくて 松村 華菜
雨の日は雨の形になり生きる 吉冨 廣
フエルメールの青より深い患を吐く 時津みつこ
母の笑み見るといい子でいたくなる 安部ももこ
投げた皿拾い集めるのも私 中川あき子
有り難う御免なさいと言うチャイム  大塚 郁子
風評に力を抜いて立っている 井上 竿酔
靴ひもを締めて地球の軸に立つ 戸次 柳親
まだ逝かぬまた10年のパスポート 安川  聖
予仙報土の予報を空は聞いてない 土肥あづま

 第67回八幡東区総合文化祭川柳大会 (案内)
期日 令和元年9月29日 (日) 9時30分開場
     出句締切 11時30分 開会13時
場所 八幡西生涯学習センター折尾分館
    折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
     「コ ラム」  佐 賀 横尾 信雄 選
     「洗  う」  北九州 唐鎌 美鶴 選
     「荷  物」  北九州 青木ゆたか 選
     「おずおず」  下 関 上野 悦子 選
     「それから」  宗 像 的場 いずえ 選
     「焦  る」  太宰府 植村 克志 選
     「 駅 」   中 間 古谷 龍太郎 選
会  費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞  市長賞・教育委員会賞・八幡東区長賞・順位賞・秀句賞
     投句者賞
欠席投句 4CmX21Cmの句箋に各1句記入
     各題2枚計14枚(無記名)
     封筒に住所・氏名(ふりかな)を明記
牧句料  1000円 9月20日 (金)必着
投句先 〒806・0014
北九州市八幡西区東川頭町7-45 栗田 修一 宛  
TEL&FAX O93・671・0821
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川柳くろがね吟社

第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化奈
川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
 「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
 「タブー」  北九州 時津みつこ 選
 「 輪 」  春 日 栗山 芳彦 選
 「打  つ」 甘 木 市瀬主充子 選
 「たんまり」 北九州 安川  聖 選
 「平 成」  太宰府 小池一恵  選
 「 米 」  柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
  実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市

川柳「絵は下手だけれど大人の塗り絵など」

2019-06-29 11:20:09 | 川柳
 私の亡くなった兄は器用で旧制の高等小学校で作った状差しは素人目には本職が作ったような出来ばえ。私も同じ学校どやはり状差しを作りましたが、合わせ目は隙間だらけ、お蔭にミシン鋸の操作を誤って一部か欠けていいると言う散々の出来。兄は絵も上手で幾つもの絵を家に飾っていました。私もお迎えも前にして出来れば絵でも描ければ残して置きたいのですが全く自信なし。そんな人の為にか店に良く出ている大人の塗り絵。それにいいくら頑張ってろくな絵にならないのは明らか。それよりも絵が下手の劣等感の裏返しで「大人の塗り絵」など手にとって見ることさえもう一人の私が許さないのです。それで子や孫に残せるのは今まで彼らに殆ど話したことのない簡単な自分史まがいのものを残すしか無いと思っては居るのですが。

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川柳くろがね吟社紹介「今日生きた証感謝の一行詩」

2019-06-29 11:15:25 | 川柳
川柳くろがね6月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「今日生きた証感謝の一行詩」      河野 成子
 一日を大事にして生きる。生きた証として日記をつける。誰に見せるものでない。自分の生きた証に、一日一句の川柳を作って日記の代りにするも乙か。

「今さらと言わず今からペン習字」    角 ひさ子
 もう歳だから今さら、と言う。私の教室に大正生まれの人が入って来た。95歳という。耳は少し遠いが矍鑠たる大正人、歳は忘れましたと宣う。これが若さへの秘訣、今からでも遅くない。明日へ向かって挑戦しよう。

「よく弾む毯で時どきずっこける」    八木田風子
 よく弾むから転ける。弾まなければ転けることもない。若さは向こう見ずである。年齢は問わない。生きているうちが青春である。大いに弾み大いにずっこけよう。

「階段を駆けおりるまだ大丈夫」     山内まどか
 山を登るのは体力、下りるのは技術と言われている。階段も然り。階段を下りる時は体重の五倍ほどの重力がかかる。膝を痛めないようには斜めに歩くと良い。大丈夫と思って無理をしてはいけない。

題詠 「裏」 桜木 山彦 選 
・B面に生きた証しの過去がある    桶川 聖柳
・裏表あって大人のお付合い      杉 ちづ子
・裏入学親は金積み子は知らず     堤野 久男
・大声で言えぬ事情に耳が寄る的場しずえ 松井 昌子
・西日射す窓へ蔓バラからませる    的場しず゛え
・にんまりと裏もあるんだトランプ氏  諸井キヨ子
・運動会天気予報に裏切られ      木下美智子
・人情のあふれています路地裏に    吉田ゆたか
・トランプの裏が気を引く一人言    岡田  洋
・自画像に裏の事情は伏せておく    中川あき子
・さすが通裏地に絹をさりげなく    吉田ゆたか
・表見て惚れた貴女にあった裏     安川  聖
  佳 句
・裏木戸に女の涙落ちている      安部ももこ
・裏側を知ってますます好きになる   古野つとむ
・滑り込みセーフ足裏には余韻     時津みつこ
・ぎったんばっこ背嚢合わせて遊んだ日 角 ひさ子
・ハイハイの返事に裏が見え隠れ    吉富  廣
・素っ気ない人の優しい裏の顔     有松 市子
・毒舌は拗ねてる愛の裏返し      中山  和
  選者吟
・裏口は人の本書が戸を開ける

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川柳「貧乏人旅の恥またかき捨てる」

2019-06-20 12:45:14 | 川柳
 現役のときの海外出張の際の飛行機はエコノミー、ホテルはビジネスクラスが普通ですが、成り行きで時に高級のホテルに泊まることも有ります。その時に困るのが食事。最初に給仕がぶどう酒の瓶の栓を抜き私のコップに注ぎOK?と訊きます。酒の美味い拙いも判らず、拙いなど言えば貧乏人のさがでその瓶の処理がどうなるかと思ってgoodと言うことに。次に困るのが卵の料理法を訊かれること。ゆで卵(ボイルド・エッグ)と言えば何分間(ハウ・ロング?)かと訊かれ、卵焼き(フライド・エッグ)と言えば黄身を上に(サニイ・サイド・アップ)するか下にするか訊かれます。それから以後は何も訊かれない炒り卵(スクランブルド・エッグ)専門にしました。
 これは私の責任ではないのですが、会社指定のイランの定宿でのもたつき。その世話をした日本人の係員が私の申し込みをするのに「本人の名前で」申し込みをしていたので、ホテル側は私を泊めれば後に来る係員が泊まる部屋がなくなると夜中まで大揉め。結局、私が「もし彼が来れば自分がホールで寝るから」と宣言してやっと決着。
国際協力事業団(JICA)の課長とブラジル行きの飛行機に乗った時の話。彼の待遇に合わせたのか生まれて始めての上位のクラスの部屋と料理。寝る時は椅子が略平行近くになるのでゆっくり安眠。問題は起床して椅子がどうしても元に戻らない!そのような時クラスで慣れていれば隣の客やスチュアーデスにどうすれば良いか訊けるのに、詰まらぬ貧乏人の見栄でそのまま、結局足をあげたままで朝の食事をする羽目になりました。

川柳「絵は下手だけれど大人の塗り絵など」

2019-06-12 12:18:48 | 川柳
 私の亡くなった兄は器用で旧制の高等小学校で作った状差しは素人目には本職が作ったような出来ばえ。私も同じ学校どやはり状差しを作りましたが、合わせ目は隙間だらけ、お蔭にミシン鋸の操作を誤って一部か欠けていいると言う散々の出来。兄は絵も上手で幾つもの絵を家に飾っていました。私もお迎えも前にして出来れば絵でも描ければ残して置きたいのですが全く自信なし。そんな人の為にか店に良く出ている大人の塗り絵。それにいいくら頑張ってろくな絵にならないのは明らか。それよりも絵が下手の劣等感の裏返しで「大人の塗り絵」など手にとって見ることさえもう一人の私が許さないのです。それで子や孫に残せるのは今まで彼らに殆ど話したことのない簡単な自分史まがいのものを残すしか無いと思っては居るのですが。

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川柳くろがね吟社紹介「カリスマが逝くからくりを解かぬまま」

2019-06-12 12:15:10 | 川柳
川柳くろがね5月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「カリスマが逝くからくりを解かぬまま」 時津みつこ
 とても意味の深い句と思う。カリスマ性のある人は、掴みどころがなくて、人を引きつける魅力を抱いている。近より難いムードを持っている。そのからくりが解けるとただの人になってしまう。からくりは解かぬ方がいい、カリスマであり続けるためにも。

「針穴をすんなり通る褒め言葉」     陣内いっこう
 褒められて気を悪くする人は少ない。ぎくしゃくした雰囲気の中で相手の機嫌をほぐすような言葉に、胸襟を開いてくれる。人を褒める事は大切なこと、潤滑剤になる。

「守るものあって我慢もうまくなる」   松井 昌子
 人間は堪えることを知っている動物である。人間は他の動物と異なり理性というものを持っている。理性のない人間は、犬猫と同類である。その理性のひとつが我慢であり、その我慢もうまく使うことが人間らしさである。

「いつまでも主役でいたい罪と罰」    黒川 孤遊
 罪と罰の中心にあるのは自分自身である。人は生まれながらにして性善と性悪を兼ねそなえている。それをどうゆう風に使い分けられるかが良識というもの。主役は人間そのものである。

>「くろがね抄」 矢野 隆 選
・笑わせる技に人柄滲み出る      吉野 つとむ
・食卓を拭いて家計簿付ける妻     岩崎 裏風
・まだ逝かぬまた10年のパスポート   安川 聖
・子ども等の足あとばかりある納戸   杉 ちづ子
・今日もまた脇役で終え楽をする    陣内 いっこう
・現美と理想を語るお弁当       水谷 そう実
・抱かされた孫のおならや初笑い 和田 澄雄
・春を描く筆は大きいのを選ぶ     中村 トシ子
・溜息のたんぴに背の曲がる音     時津 みつこ
・使い捨てカイロの気持知っている   的場 しずえ
・もこもこの上着を脱いで風はおる   有松 市子
・雨の日は雨の形になり生きる     吉富 廣
・ずかずかとカメラマイクの正義面 吉丸 玲子
・自動ドア苦労知らずの子が育つ  松井 昌子
・ぽんやりとできる幸せ時を喰う 大塚 郁子

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川柳くろがね吟社紹介「例えばの話はいつも聞き流す」

2019-06-01 12:24:07 | 川柳
川柳くろがねhttp://www.nissenkyou.or.jp/map/40fukuoka/kurogane.html5月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「例えばの話はいつも聞き流す」     山下 華子
 国会でも、仮定の話にはコメント出来ません、大臣答弁がある。「以て」「れば」の話に乗るととんでもないことになる。聞き流すことが大事、これも賢い処世術。

「わだかまり流して洒を酌み交わす」   樫根 わ子
 蟠りを流して洒を酌むのか。酌み交わして蟠りを流すのか、和解のための酒は飲みすぎてかえって溝を深くすることが多い。洒にはご用心、簡単に蟠りは流せない。

「歩かねば歩かねばとの杖の音」     林田 律子
 百歳を目標に今日もー万歩。健康を維持するためにはウォーキングが良い。それも速歩に限る。一万歩が無理なら一日30分でも良い。無理をしないで。ウォーキングにはノルデック用ストックが良い、音からか に歩こう。

「親孝行何にも勝る子の笑顔」      野西うさぎ
 心配をさせてくれない親不孝もある。これも親としては実感だろう。「笑顔で夫婦睦まじく暮らすのが何よりも親孝行」と短冊に書いて恵子夫婦に渡したことがある。

「丸い月今宵李白になれそうだ」     阿部 文彦
 李白の静夜思。林前看月光、疑是地上霜、挙頭望山月、低頭思故郷、詩人になれそうだ。

 火花抄 各地句会報より        
       師井 キヨ子 選

人類は地球の命締めてる  あやめ
今日の幸ごご先祖さまの積もる汗  ひさ子
雪が降る妻を大事にせよと降る  山彦
再会のむかしばなしが笑い出す  しずえ
嘘つけば喉に小骨が突き刺さる  いっこう 
ヒロシマの後押しもする力-プ女子  蘭草
雨が好きもう一雨で春だから  修一
足の裏もんで明日へゴーサイン  幹子
良き人生十五の春は泣いたけど   みよ子
活きの良い魚を前に出刃を研ぐ   ヒサ工
老妻を少女に戻す花の店     澄雄

川柳「爽やかに老友免許証返す」

2019-05-24 13:43:45 | 川柳
 最近老人の運転ミスで表記のような問題がテレビに流れています。運動神経が鈍くうっかりミスの多い私は歩き専門ですが、免許延納を考えている友達にいざと言う時にスイッチを切れないのかと質問をしてそんなことは出来るかと笑われました。21日にも運転は運転手まかせの安倍さんも自動ブレーキなど直ぐに対策を考えろと指示を出したとテレビの報道。この問題の悲劇は運転する人の殆どが善人、被害の逢った人の責任はないこと。自動車会社が自動運転に凌ぎを削るのも良いですが、何か直ぐ対策のできる簡便有効の方法を考えつかないのですかね。


「吟社くろがね」紹介「陽のあたる道を歩いていて孤独」

2019-05-24 13:39:29 | 川柳

川柳くろがね」5月号より
前月号鑑賞 小川清隆 選評
「他所の妻ならば出るのに褒め言葉」  安川 聖
 九州男児は特に奥さんを褒めることは少い。他所の奥さんには歯の浮くようなお世辞も言うのに。九州にはまだ男尊女卑の風潮が残っているのかも。そういう人はシャイ人が多いと言われている。

「陽のあたる道を歩いていて孤独」   慶永 雅彦
 陽のあたる道を歩くと影がみえないようになってくる。弱者が見えなくなってくる。秀才と言われる人は凡人には敬遠される。人が寄っては来ない。親友と呼ばれる人もいない。独りぽっちになってしまう。「振り向けばたった一人の縄電車」凡人で良かった(負け惜しみか)。

「表と裏今日はどっちの顔で行く」   安部ももこ
 紙にも表と裏があるように、人間も裏の顔、表の顔がある。裏の顔は人の目には晒したくない負の顔、その人の弱味の顔だから、その裏の顔にこそその人の人間味がある。表と裏上手に使い分けて睾く生きていきたい。

「父さんが健やかだから言える愚痴」  八木田風子
 父さんとは父親でなく夫のことだろう。夫が病弱であったらとても愚痴は吐けない。健やかな夫だから言いたいことが言えて幸せな夫婦だろう。うらやましい限りだ。

「まだ夢を追っているのか影法師」   土肥あづま
 男は明日の、女は今日の夢を見る。人間として夢を追えなくなったら終り。八十歳の夢がある筈。老人ということで切り捨ててはならない。私も年相応の山の登り方を実践している。夢は捨てていない。
本社句会「自由詠」(雑詠)合評
 司会:古谷龍太郎
 左の数字は上位の得点、句の下の欄は個々または全体的な指摘、「」内は参考句。
(参考句は作者 and/or 評者の考えを忖度して試作したもので必ずしもベストではないので念のため。)
 ・狩人の焦り苦しみ月の暈
  何を言っているか良く判らない。「獲物追い今日も仮寝へ月の暈」
4・甘い恋油断めさるな血糖値
  批評っぽくなった。「血糖値あがらぬほどに甘い恋」
3・鍬を持つ腰がときどきイナバウア
  鍬を持つ→鍬を振る。イナバウア→古い表現。「時に腰伸ばし伸ばして鍬を振る」
 ・夏服に替えて鏡と立話
  面白い。夏服だから良く判るの声。
4・埋め合わせ出来ぬ時間の無駄遣い 
  そうですか川柳。「無駄だった時間デートに行けたのに」
  ・善悪をポキンと折っている動画
   悪は要らない。「善いことをポキンと折っている動画」
8・借りてきた本の栞が喋り出す
  面白い。栞は勿論前に読んだ人達も使ったもの。
4・フードロス世界の飢えが目を見張る
  平凡な表現。既発表の句に「飢えた国食べ残す国地球病む」
・失恋を猫も知ったか寄って来る
 面白い。「寄りつかぬ」ならなお面白い。
 ・口漱ぐ悪態ばかり衝いた口
  広辞苑によれば 悪態を「吐く」または平仮名で「つく」。「衝く」は点を目掛け打つ、突くの意。「口漱ぐ悪態ばかり吐いた後」
 ・生い茂る雑草処理に山羊を飼う
  説明句。「生い茂る」は不要。原意を活かせば「雑草の処理に手こずり山羊を飼う」発想を替えれば「雑草地を子供と山羊の園にする」
 ・返納は他人ごとでない古稀傘寿
  そうですねと言われたら失敗。「村に住む」を入れてはの意見。「返納は他人ごとでない村の古稀」
10・老いたのか夫が花を買って来る
   何かあるのかと思わせる。面白い
以下は特にコメントの無かった句
・過去形の恋さえ憎い嫉妬心
 ・諦めることは慣れっこ宝くじ
 ・ガラケーの妻に内緒でラインする
6・握手する手の温もりで紅くなる
 ・スポーツは明快政治ややこしい