普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

「吟社くろがね」紹介「陽のあたる道を歩いていて孤独」

2019-05-24 13:39:29 | 川柳

川柳くろがね」5月号より
前月号鑑賞 小川清隆 選評
「他所の妻ならば出るのに褒め言葉」  安川 聖
 九州男児は特に奥さんを褒めることは少い。他所の奥さんには歯の浮くようなお世辞も言うのに。九州にはまだ男尊女卑の風潮が残っているのかも。そういう人はシャイ人が多いと言われている。

「陽のあたる道を歩いていて孤独」   慶永 雅彦
 陽のあたる道を歩くと影がみえないようになってくる。弱者が見えなくなってくる。秀才と言われる人は凡人には敬遠される。人が寄っては来ない。親友と呼ばれる人もいない。独りぽっちになってしまう。「振り向けばたった一人の縄電車」凡人で良かった(負け惜しみか)。

「表と裏今日はどっちの顔で行く」   安部ももこ
 紙にも表と裏があるように、人間も裏の顔、表の顔がある。裏の顔は人の目には晒したくない負の顔、その人の弱味の顔だから、その裏の顔にこそその人の人間味がある。表と裏上手に使い分けて睾く生きていきたい。

「父さんが健やかだから言える愚痴」  八木田風子
 父さんとは父親でなく夫のことだろう。夫が病弱であったらとても愚痴は吐けない。健やかな夫だから言いたいことが言えて幸せな夫婦だろう。うらやましい限りだ。

「まだ夢を追っているのか影法師」   土肥あづま
 男は明日の、女は今日の夢を見る。人間として夢を追えなくなったら終り。八十歳の夢がある筈。老人ということで切り捨ててはならない。私も年相応の山の登り方を実践している。夢は捨てていない。
本社句会「自由詠」(雑詠)合評
 司会:古谷龍太郎
 左の数字は上位の得点、句の下の欄は個々または全体的な指摘、「」内は参考句。
(参考句は作者 and/or 評者の考えを忖度して試作したもので必ずしもベストではないので念のため。)
 ・狩人の焦り苦しみ月の暈
  何を言っているか良く判らない。「獲物追い今日も仮寝へ月の暈」
4・甘い恋油断めさるな血糖値
  批評っぽくなった。「血糖値あがらぬほどに甘い恋」
3・鍬を持つ腰がときどきイナバウア
  鍬を持つ→鍬を振る。イナバウア→古い表現。「時に腰伸ばし伸ばして鍬を振る」
 ・夏服に替えて鏡と立話
  面白い。夏服だから良く判るの声。
4・埋め合わせ出来ぬ時間の無駄遣い 
  そうですか川柳。「無駄だった時間デートに行けたのに」
  ・善悪をポキンと折っている動画
   悪は要らない。「善いことをポキンと折っている動画」
8・借りてきた本の栞が喋り出す
  面白い。栞は勿論前に読んだ人達も使ったもの。
4・フードロス世界の飢えが目を見張る
  平凡な表現。既発表の句に「飢えた国食べ残す国地球病む」
・失恋を猫も知ったか寄って来る
 面白い。「寄りつかぬ」ならなお面白い。
 ・口漱ぐ悪態ばかり衝いた口
  広辞苑によれば 悪態を「吐く」または平仮名で「つく」。「衝く」は点を目掛け打つ、突くの意。「口漱ぐ悪態ばかり吐いた後」
 ・生い茂る雑草処理に山羊を飼う
  説明句。「生い茂る」は不要。原意を活かせば「雑草の処理に手こずり山羊を飼う」発想を替えれば「雑草地を子供と山羊の園にする」
 ・返納は他人ごとでない古稀傘寿
  そうですねと言われたら失敗。「村に住む」を入れてはの意見。「返納は他人ごとでない村の古稀」
10・老いたのか夫が花を買って来る
   何かあるのかと思わせる。面白い
以下は特にコメントの無かった句
・過去形の恋さえ憎い嫉妬心
 ・諦めることは慣れっこ宝くじ
 ・ガラケーの妻に内緒でラインする
6・握手する手の温もりで紅くなる
 ・スポーツは明快政治ややこしい

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