川柳くろがね7月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「平成を記憶に刻む四月尽」 前田 伸江
昭和時代の六十四年間、特に太平洋戦争、原爆と、汚点だらけの年月、この辛い思い出は拭い去ることは出来ない。そして平成、平和憲法のもと無難に通り過ぎてきた。平和惚けと言われても、四月尽この記憶は令和の世にも心に刻んで平穏に過ごせるよう祈るのみ。
「6Bの作り話がうまくなる」 松井 昌子
6Bの鉛筆を使うのは画家か製図か、近年は川柳家も句箋紙には6Bを使う人が多くなった。太い字で大きく書く、これは自己主張である。川柳の神髄は自由吟であると言われる、課題吟は虚構が多い。つまり作り話である。6Bを使って嘘の世界を描き出す、楽しいことかな。
「百薬の長も入れてる薬箱」 虞永 雅彦
「救急袋洒もー本入れておく」般若湯とも、中国では竹葉とも言う。男は下戸でない方がいい、下戸の男は玉の杯の底のないようなものだ(徒然草)。又、洒なくて何のおのれが桜かな、鎖夏は酒にしくなし(東方朔)。愛すぺきは漕なり。
本社句会「自由詠」(雑詠)合評
司会:古谷龍太郎
左の数字は上位の得点、句の下の欄は個々または全体的な指摘、「」内は参考句。
(参考句は初心者の向けに作者、評者または両者の考えを忖度して試作したもので必ずしもベストではないので念のため。)
3・サクランボ食べ放題と言われても
サクランボなど美味いものが多いので動く。これが「蒸かし芋」なら少し良くなる。6・艶っぽい説教聴ける酒の席
聴ける→聴いたでも良い
3・ふた親を選べずに散る子の無念
同想句多い。「ふた親に先立って散る子の無念」
4・野良猫がいつもつまずく曲がり角
人生吟。読者の理解力が問われる句。
・お役目はメモに男のショッピング
「は」を使うと説明句になりやすい。「メモの指示受けて男のショッピング」
4・へそくりに日々節約の匂いする
匂い→良い匂いの感覚。臭いにしては
・弾け飛ぶボタン効かないなあサプリ
5・めがね屋で補聴器を買うピアニシモ
ピアニシモ→音楽用語で最弱音。補聴器を買うピアニシモ→意味不明。「めがね屋に行って補聴器買わされる」。(筆者注記;作者の意図が判っていればより良い参考句になったかも)
・スネオ様おどけたしぐさ待ち遠し
スネオ→作者によると夫。意味やや不明。「おどけ好きの夫が未だスネている」
・白を切るたびにゴクリと喉仏
そうですか川柳。「平静な顔を装い白を切る」
5・地球儀を回すと気持ち太くなる
同想句多い。
5・発着のベル聞きながら縄のれん
平凡。いらいら感のでる句を。「立ち食いのうどんを急かす発車ベル」
・回りへの気配りオフにするスマホ
6・遠回りした分人の情にふれ
やはりそうか、右から右への作り方の川柳になっている。「人情に何度も触れた遠回り」
9・キッチンの隅に涙を溜めている
6・友人の来ない日のよう休刊日
友人→親友。
・ダイエット寿司はネタ喰いシャリ残す
ネタだけで済ますだけで良い。「寿司はネタだけで我慢のダイエット」
・診察台美人の助手のお腹鳴る
・美人薄命長寿を誇る我が家系
我が→不要。「皆長寿で美人薄命とは無縁」
10・大見得を切る癖がある空財布
面白い。
3・ぱたぱたと団扇が話す夕涼み
面白い。
・梅雨明けの男日傘の姦しさ
最近男の日傘が流行っている。「梅雨明けや男の日傘列をなす」
・のんびりとしてるが無職とは言わぬ
川柳・人気ブログランキングへ
第67回八幡東区総合文化祭川柳大会 (案内)
期日 令和元年9月29日 (日) 9時30分開場
出句締切 11時30分 開会13時
場所 八幡西生涯学習センター折尾分館
折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
「コ ラム」 佐 賀 横尾 信雄 選
「洗 う」 北九州 唐鎌 美鶴 選
「荷 物」 北九州 青木ゆたか 選
「おずおず」 下 関 上野 悦子 選
「それから」 宗 像 的場 いずえ 選
「焦 る」 太宰府 植村 克志 選
「 駅 」 中 間 古谷 龍太郎 選
会 費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞 市長賞・教育委員会賞・八幡東区長賞・順位賞・秀句賞
投句者賞
欠席投句 4CmX21Cmの句箋に各1句記入
各題2枚計14枚(無記名)
封筒に住所・氏名(ふりかな)を明記
牧句料 1000円 9月20日 (金)必着
投句先 〒806・0014
北九州市八幡西区東川頭町7-45 栗田 修一 宛
TEL&FAX O93・671・0821
主催 八幡東文化連盟
川柳くろがね吟社
第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化祭
川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
「タブー」 北九州 時津みつこ 選
「 輪 」 春 日 栗山 芳彦 選
「打 つ」 甘 木 市瀬主充子 選
「たんまり」 北九州 安川 聖 選
「平 成」 太宰府 小池一恵 選
「 米 」 柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「平成を記憶に刻む四月尽」 前田 伸江
昭和時代の六十四年間、特に太平洋戦争、原爆と、汚点だらけの年月、この辛い思い出は拭い去ることは出来ない。そして平成、平和憲法のもと無難に通り過ぎてきた。平和惚けと言われても、四月尽この記憶は令和の世にも心に刻んで平穏に過ごせるよう祈るのみ。
「6Bの作り話がうまくなる」 松井 昌子
6Bの鉛筆を使うのは画家か製図か、近年は川柳家も句箋紙には6Bを使う人が多くなった。太い字で大きく書く、これは自己主張である。川柳の神髄は自由吟であると言われる、課題吟は虚構が多い。つまり作り話である。6Bを使って嘘の世界を描き出す、楽しいことかな。
「百薬の長も入れてる薬箱」 虞永 雅彦
「救急袋洒もー本入れておく」般若湯とも、中国では竹葉とも言う。男は下戸でない方がいい、下戸の男は玉の杯の底のないようなものだ(徒然草)。又、洒なくて何のおのれが桜かな、鎖夏は酒にしくなし(東方朔)。愛すぺきは漕なり。
本社句会「自由詠」(雑詠)合評
司会:古谷龍太郎
左の数字は上位の得点、句の下の欄は個々または全体的な指摘、「」内は参考句。
(参考句は初心者の向けに作者、評者または両者の考えを忖度して試作したもので必ずしもベストではないので念のため。)
3・サクランボ食べ放題と言われても
サクランボなど美味いものが多いので動く。これが「蒸かし芋」なら少し良くなる。6・艶っぽい説教聴ける酒の席
聴ける→聴いたでも良い
3・ふた親を選べずに散る子の無念
同想句多い。「ふた親に先立って散る子の無念」
4・野良猫がいつもつまずく曲がり角
人生吟。読者の理解力が問われる句。
・お役目はメモに男のショッピング
「は」を使うと説明句になりやすい。「メモの指示受けて男のショッピング」
4・へそくりに日々節約の匂いする
匂い→良い匂いの感覚。臭いにしては
・弾け飛ぶボタン効かないなあサプリ
5・めがね屋で補聴器を買うピアニシモ
ピアニシモ→音楽用語で最弱音。補聴器を買うピアニシモ→意味不明。「めがね屋に行って補聴器買わされる」。(筆者注記;作者の意図が判っていればより良い参考句になったかも)
・スネオ様おどけたしぐさ待ち遠し
スネオ→作者によると夫。意味やや不明。「おどけ好きの夫が未だスネている」
・白を切るたびにゴクリと喉仏
そうですか川柳。「平静な顔を装い白を切る」
5・地球儀を回すと気持ち太くなる
同想句多い。
5・発着のベル聞きながら縄のれん
平凡。いらいら感のでる句を。「立ち食いのうどんを急かす発車ベル」
・回りへの気配りオフにするスマホ
6・遠回りした分人の情にふれ
やはりそうか、右から右への作り方の川柳になっている。「人情に何度も触れた遠回り」
9・キッチンの隅に涙を溜めている
6・友人の来ない日のよう休刊日
友人→親友。
・ダイエット寿司はネタ喰いシャリ残す
ネタだけで済ますだけで良い。「寿司はネタだけで我慢のダイエット」
・診察台美人の助手のお腹鳴る
・美人薄命長寿を誇る我が家系
我が→不要。「皆長寿で美人薄命とは無縁」
10・大見得を切る癖がある空財布
面白い。
3・ぱたぱたと団扇が話す夕涼み
面白い。
・梅雨明けの男日傘の姦しさ
最近男の日傘が流行っている。「梅雨明けや男の日傘列をなす」
・のんびりとしてるが無職とは言わぬ
川柳・人気ブログランキングへ
第67回八幡東区総合文化祭川柳大会 (案内)
期日 令和元年9月29日 (日) 9時30分開場
出句締切 11時30分 開会13時
場所 八幡西生涯学習センター折尾分館
折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
「コ ラム」 佐 賀 横尾 信雄 選
「洗 う」 北九州 唐鎌 美鶴 選
「荷 物」 北九州 青木ゆたか 選
「おずおず」 下 関 上野 悦子 選
「それから」 宗 像 的場 いずえ 選
「焦 る」 太宰府 植村 克志 選
「 駅 」 中 間 古谷 龍太郎 選
会 費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞 市長賞・教育委員会賞・八幡東区長賞・順位賞・秀句賞
投句者賞
欠席投句 4CmX21Cmの句箋に各1句記入
各題2枚計14枚(無記名)
封筒に住所・氏名(ふりかな)を明記
牧句料 1000円 9月20日 (金)必着
投句先 〒806・0014
北九州市八幡西区東川頭町7-45 栗田 修一 宛
TEL&FAX O93・671・0821
主催 八幡東文化連盟
川柳くろがね吟社
第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化祭
川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
「タブー」 北九州 時津みつこ 選
「 輪 」 春 日 栗山 芳彦 選
「打 つ」 甘 木 市瀬主充子 選
「たんまり」 北九州 安川 聖 選
「平 成」 太宰府 小池一恵 選
「 米 」 柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます