手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

大間原発工事差し止めの訴訟 函館市苦渋の決断

2014-05-07 19:32:29 | 政治
  大間に建設中の原発の工事差し止めの訴訟を函館市が起こしている。海の向こうであまり関係ないと思っていたかもしれないけれど、原発から30キロ圏内は最悪の事態に備え、退避訓練とか、事故に備えた一定の対応策を立てておくことになった。なんと函館は大間から30キロ圏内なのだ。小さな町なら退避もそんなに難しくないかもしれない。しかし函館市となると簡単なことではない。避難経路、準備だけでも立てようがないというのが本音だと思う。原発反対以前の問題として黙っていることのできないまさに苦渋の決断と言わなければいけない。

 原発問題、国内50基の原発のうち今は一基も稼働していない。政府は審査基準を厳しくして、それをクリアした原発から起動させる方針だけれど、これも国民的合意に至っているとは言い難い。でも、原発はこのまま廃炉に向かうにしても、大変な時間と費用がかかって行くのだ。

 最近また電気料金の値上げが検討されている。家庭の場合は我慢のできる範囲かもしれないけれど、電気を大量に使用する企業にとっては、大変な負担となっていくはずだ。

 原発を現在装填している燃料の使用期限までの稼働を、厳密な審査をしてさせることは、経済的な面からもよいことのように思う。そして、大間に新しい原発を作っているのも、実はMOX燃料の原子炉なのだ。MOXは使用済み核燃料から再処理して作られる。すなわち、使用済み核燃料を再処理して使い切ってゆく方向への対応なのだ。

 ただ、日本の再処理工場は稼働できるのかどうかも分からない。使用済み核燃料をプールに沈めて放射能の無くなるまで゜置いておくことも容易なことではない。それを考えると、再処理工場を何としても完成させ、大間だけを稼働させてよく道を考えるのが一番現実的なのかもしれない。

 政府の考えはきっとこの方向だったと思うけれど、函館の問題、裁判はどうなるのだろう。

 原発の怖さは嫌というほどよくわかっている。でも原発がある以上、その危険性はなくならないのだ。そこを考えると原発を無くす為の近道はむしろ今稼働させることの方が早いのかもしれない。

 原発を無くすことには賛成だ゜けれど、今は稼働させながら廃炉へ進む国の考え方に私は賛成したい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする