カウンセラーに必要な3つの条件のひとつに「絶対的な肯定的尊重」という技法がある。娑婆では他人に対してこのような態度で臨むことは稀なので、条件というよりも技法ではないかと考えている。他は「自己一致(同一)」と「共感的理解」という2つの条件だ。
文字通り受け取れば、「お客さまの身になって誠心誠意対応させていただきます。」が常套文句であるように、「共感的な理解」は営業の世界ではありふれた技法であるし、日常生活では「自己同一(一致)」に疑問を呈するような他人とは付き合わないにこしたことない。だから、この2つの条件は理解できる。
「絶対的な肯定的尊重」が問題なのだ。この短いフレーズを記憶しようと試みたが、なかなか覚えることができなかった。解説を読み返して意味をくみとる努力をしてみたら難なく暗記できた。理解と記憶と現実や経験の相互関係について知りたいと思うようになった。