旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

戦い済んで日は暮れて

2007年06月09日 06時06分43秒 | Weblog
              鉄人28号 

火曜の夕方から、あしかけ5日間、延べで30時間も折衝しているというのに、本社は、いまだに意見を集約できない。依頼したのは、本社がクライアントに提出した4葉の証券の数値が正しいのか、間違っているのか判定して欲しい、ただそれだけの内容だ。

クライアントは医療法人である。しかも全く同じ証券4葉に集中して3度発生したクレームだ。クライアント側から見ると、1回目は過失で済む、2回目は重過失、3回目になると故意もしくはシステムに致命的な欠陥があるという判断になる。

相次いだ2度のクレームに営業生命を賭けて対処した。説得するのに半年かかった。ようやくクライアントが説得に応じてくれた矢先のクレームだ。私もこの件に関しては疲れ果てている。

本社は、誤りであったと認めた証券と同じ内容の証券をクライアントに送付しておいて、今回は数値が間違っていないというのだから、担当である私も戸惑っている。

わたしの知識をもってすれば、明らかに数値は誤っている。しかし、本社という奥の院には、営業マンの暴走を押しとどめるための「ウルトラC」や「あっと驚く 為ゴロー!」的な罠がそこいらじゅうに埋めてある。こちらも自ら勇んで罠にかかりに行くほど愚かではない。相応に老獪なのである。

まずは、わたしの知識や論拠に誤りがないかどうか、本社に検証させる必要がある。ところが今回は、その判定の任に当たる担当者がなかなか出てこない。前回、誤りを認めた担当者はアメリカに出張中だ。

私の同僚たちは悉く私の論拠が正しいと言う。本社が送った証券の数値が誤っているに決まっていると言う。ところが、同僚たちの烏合の衆的評定ほど当てにならないものはない。要は無責任なのだ。身内が窮すると付和雷同的に同僚の肩をもつ。したがって、ある種の仲間意識が冷静な判断の邪魔になっていることが多い。

事実はひとつなのだ。判定は、来週に持ち越された。さてさて、どのような判定が下ることやら・・・。わたしの闘いは続く。