昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

半年振りの湿原夢ロード   

2010-10-02 17:51:09 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 先日の午後のことです。実はこの春先から持ち回りの班長を引き受けていたので、集めた町内会費を振り込むために近くの銀行へ行った帰りでした。
 先ほどまで良く晴れて強い陽射しでしたが、三時が過ぎたあたりから雲が出始めて来ました。
 昨年の夏の手術後から増えた薬のためか、今年初めから全身の湿疹で病院通いしていたので、とにかく強い陽射しは避けねばなりませんでした。
 ですから外出するのはいつも陽が傾く夕方からで、服装は長袖シャツにツバ広帽子という格好です。

 さて今回もそのような格好で出掛けました。そして駐車場に着いて直ぐに目についたのが、駐車場横の生垣の紅葉した木でした。
まだ青々とした葉が生い茂ってその生垣の中で、ただ一本が燃えるように真っ赤に紅葉したのが混じっていたのです。
 そしていよいよ歩き始めたのですが、平日でしかも3時過ぎたこともあってか湿原は静かなものでした。
 先ず歩いている人は見当たりません。寂しいくらいでした。その時ふとよぎったのが、最近になってから話題になった熊の出現でした。
 時節からいっても、また今年の猛暑の所為での餌不足からも、この時季に熊が人里近くに現れたとしても決して珍しいことではありません。
 現に今年の夏、鹿などが街中で見られたとのことが、テレビニュースなどで報じられたことがあったほどですから。
 せっかく半年振りに来たのですから、熊などのことには一切気にかけずに歩き続け、アンアダーパスを過ぎて湿原の入り口に差しかかった時でした。
 目の前に現れたのが、下の写真の看板です。前に来たときには無かったのですから、最近のものなのでしょう。
 さっそくカメラに収めて通り過ぎてから振り返ると、今度のは春採湖の案内写真でした。
 
 歩き続けて誰も居ないと寂しく思っていたのですが、直線道路の先にサイクリングの若者が連れ立って来るのが見えました。
 それを見送りながら気付いたのですが、湿原全体がまったく静かなのです。前にはあれほど囀りながら飛び交っていた小鳥たちは勿論ですが、トンボや蝶たちさえもが姿を見せません。
 そんな静まりかえった湿原の中で目に付くのは、もう既に立ち枯れたオオイタドリとかハンゴンソウなどの丈の高い植物だけで、それが時おり野面を渡ってくる風に揺らいでいました。
 そうした枯れきった湿原の中で目を惹いたのは、青空に映えるナナカマドとマユミの真っ赤な彩りの鮮やかさでした。

前に来たときには無かった釧路湿原の写真看板

一本だけが早々と紅葉した駐車場の生垣!

秋の青空にナナカマドの実が彩り鮮やかに映えていた

マユミの実が木いっぱいに鈴生り!

       同     上

帰りに見た天然記念物の緋鮒が生息する釧路市春採湖の案内板!