昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

病院の七夕飾り 

2009-08-21 18:33:53 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 少し時季外れになりましたが、それを目にしたのは手術後10日ほどのことで、たまたま一階のレントゲン室へ行った帰りのこと、無事に腹部写真を撮り終えたので、ついでだから売店でも覗いてみようと玄関方面へ向かったときでした。
 正面玄関からの真っ直ぐ入ったところの待合室の一画に七夕飾りがあったのです。七夕飾りは、一昔前では各家毎で飾ったものですが、最近では幼稚園の庭先か児童公園でしか見られなくなりました。
 ですから初めはなんで病院にと思ったのでしたが、それは紛れも無く立派な七夕飾りで、傍の机には色とりどりの短冊とペンが用意されていたのです。
 そして幼児連れの母子が短冊を選んで喜々として書き合って姿は、傍で見ていてもとても楽しげでしたから、いつの間にか私も引きずり込まれて短冊を選びペンを手にしていました。
 それにしても日本古来の伝統風習がどんどん忘れられて行く中で、この病院で見られるとは、まったく意外な事であるだけにその感激には一入でした。
 翌日も運動がてらの歩きを再び一階まで延したところ、今日は七夕飾りの前には病院の制服姿の女子職員が居て、散らばった短冊などを整理していたので、傍まで近寄って行き声を掛けました。

「此処で七夕さんを体験できるとは思えませんでしたよ。先行き不安一杯の入院患者には、本当に有難いことです。これからも毎年続けて下さい。」
 
 事実これに勝る癒しは無いとつくづく思ったからです。 
なお、七夕さん当日の食膳には、天の川に二つの星をあしらったゼリーが添えられ、さらに七夕にちなんだ栞が置かれていました。
 
労災病院の一階待合室にあった七夕飾り

他人ながら自分の孫に励まされた感じがして・・・

七夕当日の夕食お膳には写真の栞が置いてあった。