昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

花から種子へ

2006-11-04 18:10:37 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 時季外れの好天恵まれた前日、今年の見納めと思って春採湖を訪れた。同じ市内に在ってたかだか30分も走れば着くのだら、気儘にいつでも好きな時に何度でも来られる筈なのだが、生来出不精の上に加齢が仇して、日課のウォーキングさえもが家の周りの近場にばかりだった。

 恐らく今日の春採湖は今年の最後になるだろうと、先ず気懸りだった鯉たちや水鳥たちと対面し、どうせ散歩まがいブラブラ歩き、晩秋といおうか否・・・初冬と言うべきだろうなどと、老妻と他愛も無い会話を交わし、やや枯れ色ながらに折からの陽を浴びて輝く遊歩道を、前回来た時よりも多めに歩を伸ばした。

 歩を進める内に前回(9月中旬)来た時に見た「オオイタドリ」の種が、すっかり見違えるほどの色に染まっているのを目にした。更に歩を進めて行くと、やはり前回来た時に、「これは何だろう」と不思議に思ってカメラに収めて来た「オオウバユリ」の種が、完全に弾けて飛び出し抜殻だけが残っていた。
 それは既にカラカラに枯れて乾き切った殻に過ぎないが、植物も他の多くの生物たちはこのようにして、子孫の繁殖を続けて行くのだろうと、何故か歳にも似ずに感傷的なっていた。