裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

星をつくる思考実験6

2014年10月30日 09時33分39秒 | 素粒子から星をつくる思考実験
んなわけで、最初、宇宙には水素しかなかった。
そこに、ヘリウムって新しいものができたの。
すごいことだと思わない?
すさまじい展開だよ、地球人しかいないと思ってたところにいきなり宇宙人が現れたような、劇的な事件だ。
空疎な時空(宇宙)のそこここに、水素の煮えたぎった固まり(天体)ができ、そこから新たにヘリウムが生まれたんだ。
「なんにもない、なんにもない、まったくなんにもない。うまれた、うまれた、なにがうまれた」と歌いたくなる。
この「新素材発生装置」ともいうべき水素の固まり(天体)は、ぼくらの頭上にもある。
太陽は、これとまったくおんなじのシンプルなメカニズムの星だ。
太陽は、水素の固まりなんだ。
そして、酸素や石油やマキを燃やして輝いてるわけじゃなく、前説明の通りに、水素をヘリウムに変える核融合反応で熱を放射してるんだった。
水素が重水素に、そしてヘリウム4に変わる際に、核子の質量が少しだけ減る。
そして減った分は、アインシュタインの相対性理論でおなじみのあの公式にしたがい、質量×光速の二乗ってすさまじい量のエネルギーに変換される(水爆ってやつもこのメカニズムだ)。
1グラムの水素がヘリウムに変わるだけで、80トンの石油を燃やしたのと同じエネルギーを生むらしいよ。
それがあの太陽の熱と光の源なんだ。
星の中心部で核融合が行われると、それに伴う爆発的な熱で、星はふくらもうとする。
だけど外からは、万有引力によるものすごい重量がかかって縮もうとする力が働いてる。
この膨張と収縮の釣り合いが取れた安定状態が、今の太陽だ。
今度、太陽を見上げたら、「うわー、ニュートリノ、出すねえ」と感慨に浸ろうよ。
さて、悠久の昔に話をもどす。
水素を燃料にして、ヘリウムを生成し、それをどんどん芯にためこんでく原始の天体。
だけど、ついに水素をヘリウムに変えきると、核融合活動はストップする。
すると、熱による膨張圧力も止まり、万有引力による収縮圧がまさって、天体は自らの質量によって縮んでく。
縮むとどうなるか?

いつかにつづく。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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