山添村大塩の夏の行事は八柱神社に移った。
午前中は観音寺での大般若経転読法要だった。
その場で奉された大日如来の掛け図、轉讀大般若経息災延命所のお札と1巻目と600巻目の経典、それに奉修風雲除災区内安穏五穀成就祈攸と墨書された竹の札は八柱神社の拝殿に置かれた。
大日如来の掛け図は吊るされている。
舞殿に置かれたのは肴当番が作られた御供。
風呂敷に包まれている。
そのなかの二つを開けて折敷(おしき)に詰めていく。
料理の内容は特に決まっていないそうだ。
2種類の肴膳は参籠所に横一列に並べられたテーブルに配膳された。
中央にはサカキを供えている。
その間上の神棚にはこれまでに祈祷された竹の札が並べ立てられている。
そこは村の神主が座る席で右手は宮座で左手は寺座の人たちが座る席だ。
2種類の膳はそれぞれ5膳で、その真正面に寺から持ってきた掛け図とお札を配置する。
ドウゲがその準備をされている間は本殿で神事が行われる。
風呂敷包みの肴やお神酒を供えて村の神主が祝詞を奏上される。
そのころには村の人たちがやってきて席に着いた。
この時期の大塩は生産しているお茶の製茶が忙しい。
ちょうどこのころは2番茶を刈り取った時期で、参拝には来たいが本業を優先されたという。
その製茶を終えるころは今月末。
村の行事である「茶願すまし」が同社で行われる。
この年は5月8日に「茶の祈願」をされていた。
今年の茶がうまくできるように祈ったわけだ。
それを収穫したときには祝いの「茶願すまし」を行うのである。
そうした事情もあって参拝者は10人ほど。
神主も座ってドウゲが夏神楽を始める口上を述べる。
まずはユトウの儀式。
熱燗を湯とうに入れて席に着いた人たちにお神酒を注ぐ。
その一杯を口にされたのを見とどける。
その次は折敷に納めた大般若経の1巻と600巻を一人ずつ見せていく。
ありがたいことだとそれに手を合わせる人たち。
その様子は観音寺で行われた大般若経転読を無事に終えたことをお見通ししているようだ。
その次はとっくりの酒を注いでいく。
夏神楽と呼ばれるが神楽の舞はいっさい登場しない。
ドウゲが差し出すその作法が夏神楽の儀式なのであろう。
話によればもともとは寺座だけの行事であったが宮座も加えることになって現在の様式になったそうだ。
肴をつまみの酒宴は会話もにぎやかになってきた。
その間のドウゲは忙しい。
酒を注ぎ回るし次の膳も準備しなければならない。
頃合いの時間を見計らって供えられたセキハンを席に配っていく。
受け皿もなく箸でつままれたセキハンを手で受け取って口に入れる。
他所で見られる「テゴク」の作法だ。
セキハンも2種類ある。
寺座と宮座の肴当番が炊いたものだけに味は僅かな違いがみられる。
塩加減の具合の差はわずかだがセキハンには違いない。
それらの配膳を終えれば轉讀大般若経息災延命所のお札を一人一人配る。
参拝に来られなかった分も預かる枚数はまちまち。
このお札は神棚や炊事場などに貼るそうだが預かる人がいない場合はドウゲがそれを各家に持っていくことになる。
(H23. 7.10 EOS40D撮影)
午前中は観音寺での大般若経転読法要だった。
その場で奉された大日如来の掛け図、轉讀大般若経息災延命所のお札と1巻目と600巻目の経典、それに奉修風雲除災区内安穏五穀成就祈攸と墨書された竹の札は八柱神社の拝殿に置かれた。
大日如来の掛け図は吊るされている。
舞殿に置かれたのは肴当番が作られた御供。
風呂敷に包まれている。
そのなかの二つを開けて折敷(おしき)に詰めていく。
料理の内容は特に決まっていないそうだ。
2種類の肴膳は参籠所に横一列に並べられたテーブルに配膳された。
中央にはサカキを供えている。
その間上の神棚にはこれまでに祈祷された竹の札が並べ立てられている。
そこは村の神主が座る席で右手は宮座で左手は寺座の人たちが座る席だ。
2種類の膳はそれぞれ5膳で、その真正面に寺から持ってきた掛け図とお札を配置する。
ドウゲがその準備をされている間は本殿で神事が行われる。
風呂敷包みの肴やお神酒を供えて村の神主が祝詞を奏上される。
そのころには村の人たちがやってきて席に着いた。
この時期の大塩は生産しているお茶の製茶が忙しい。
ちょうどこのころは2番茶を刈り取った時期で、参拝には来たいが本業を優先されたという。
その製茶を終えるころは今月末。
村の行事である「茶願すまし」が同社で行われる。
この年は5月8日に「茶の祈願」をされていた。
今年の茶がうまくできるように祈ったわけだ。
それを収穫したときには祝いの「茶願すまし」を行うのである。
そうした事情もあって参拝者は10人ほど。
神主も座ってドウゲが夏神楽を始める口上を述べる。
まずはユトウの儀式。
熱燗を湯とうに入れて席に着いた人たちにお神酒を注ぐ。
その一杯を口にされたのを見とどける。
その次は折敷に納めた大般若経の1巻と600巻を一人ずつ見せていく。
ありがたいことだとそれに手を合わせる人たち。
その様子は観音寺で行われた大般若経転読を無事に終えたことをお見通ししているようだ。
その次はとっくりの酒を注いでいく。
夏神楽と呼ばれるが神楽の舞はいっさい登場しない。
ドウゲが差し出すその作法が夏神楽の儀式なのであろう。
話によればもともとは寺座だけの行事であったが宮座も加えることになって現在の様式になったそうだ。
肴をつまみの酒宴は会話もにぎやかになってきた。
その間のドウゲは忙しい。
酒を注ぎ回るし次の膳も準備しなければならない。
頃合いの時間を見計らって供えられたセキハンを席に配っていく。
受け皿もなく箸でつままれたセキハンを手で受け取って口に入れる。
他所で見られる「テゴク」の作法だ。
セキハンも2種類ある。
寺座と宮座の肴当番が炊いたものだけに味は僅かな違いがみられる。
塩加減の具合の差はわずかだがセキハンには違いない。
それらの配膳を終えれば轉讀大般若経息災延命所のお札を一人一人配る。
参拝に来られなかった分も預かる枚数はまちまち。
このお札は神棚や炊事場などに貼るそうだが預かる人がいない場合はドウゲがそれを各家に持っていくことになる。
(H23. 7.10 EOS40D撮影)