マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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榛原萩原小鹿野・中組の庚申月の営み

2018年08月13日 09時37分45秒 | 宇陀市(旧榛原町)へ
外の庚申さんに参る在り方は旧暦の閏年に行われる。

このお勤めを「庚申トアゲ」と呼ぶのであるが、定例は2カ月に一度の営み。

60日サイクルの庚申の日がお勤めの日であるが、小鹿野の中組は年に3回の営み。

奈良県内に数多くある庚申講であるが、高齢化などで負担が大きくなり、60日サイクルを崩す地域は多く、初庚申、或いは終い庚申だけにしたという地域もある。

そう、小鹿野も同じように、近年は年一度のお勤めに移っていたのであった。

旧暦閏年の庚申トアゲ参拝を済ませた講中はヤド家に場を移す。

ヤド家には年代不詳の庚申図を床の間に掲げていた。

その下に並べた御供にやや大きめの豆腐一丁がある。

味付けをしていない冷ややっこを皿に盛って供える。

もう一品はお頭付きの魚。

この日は丸太一本の鯖一尾だった。



口開けしたお神酒も供えて、ローソクに火を灯す。

神事同様に2拝、2拍手、1拝してから会食に移る。



儀式が終われば座敷で直会を始める。

講中が云うには、かつてはカシワ肉とタイコイモを炊いた煮しめとか、カシワ肉のすき焼きを食べていたそうだ。

他に生タコの刺身もあったという。

小鹿野の大西垣内に伊勢講があった。

天照皇太宮の掛図は二人立の像が描いてあったそうだ。

また、お日待っつぁんもあった。

9月1日は集会所兼の地蔵寺すぐ傍にある弁財天社の行事。

デアイの名がある集落の道造りをした後に行われる行事はツイタチ座。

呼び出し合図の太鼓を打って参集。

長老が導師を務める数珠繰りがしているらしい。

その前に行われるのが風籠り。

ほぼ8月末の日曜にしているという行事もまた心経を唱える。

また、11月には十夜がある。

赤飯を供えて、宇陀市榛原萩原・融通念仏宗派宗祐寺の住職が法会をされる間に行なう数珠繰りもあるという。

(H29. 7. 1 EOS40D撮影)


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