マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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箕輪・サシナエからフキダワラの話題

2018年05月22日 09時13分42秒 | 山添村へ
奈良県内の、特に東山間でこれまでずっと行われてきた田植え作業に纏わるフキダワラが瀕死の状態にあるとわかった。

旧五ケ谷村から登っていく旧道。

やがて西名阪国道に出会う。

そこからは高速道。

次のICは天理市の福住町になる。

訪ねてみたい家は見つかったが、不在だったM家。

福住S・ジョブズ・スクール代表のMさんをしばらくは待っていたが、何時になるのかわからないまま待つわけにもいかず、ここ上入田を離れて同市内の山田町に向かう。

山田町は上から下へと下る。

下ると云っても道はなだらかな道。

スピードが出過ぎないようにセーブしながら走らせる。

この地は上山田、中山田、下山田の三村。

数年前から田植え初めに行われるウエゾメ(植え初め)の在り方をみている。

今年はどのような状況になっているのか・・。

昨年に伺ったときはほぼ壊滅したような状況であった。

今年もそうであってほしくない現状調査。

生憎、これまでウメゾメをしていた中山田、下山田には影も形もない。

とうとうやってきた全廃状態に愕然とする。

旧都祁村の荻。

そして山添村の峰寺に室津を辿っていた。

そこから東へ向かう地に北野がある。

何年か前に拝見したことのある田圃に行ってみるが植え初めの痕跡は見られない。

そこからさらに東へ。

大塩に住まいするY家を訪れてはみたものの、先週の4月29日に緊急入院された奥さんの付き添いに今から病院へ行くと云われる。

Yさん夫婦とは私も通院している病院で何度かお会いしたことがある。

今度ばかりは血相抱えて今から・・。

すまんけど、と云われて期待していたフキダワラの件は聞かずじまいだった。

大塩と云えばもう一人。

年中行事の数々の他、お家の行事も取材させてくださったKさんがおられる。

2年前の平成27年5月6日

私が当時勤めていた仕事を終える時間に合わせて、フキダワラを供えてクリの木を立てるミトマツリをしてくださった。

そのご厚意が嬉しかった。

大塩から山手の方に向かう。

神野山へ行けばいいのだが、この日は隣村の箕輪。

田植え時期なら何かうかがえることもある。



そう、思って車を走らせたら田圃でサシナエしている婦人を見かけた。

手を休めたときに話してみたフキダワラ。

今年は足腰が痛くなってできなかったが、いつもならフキダワラを作って食べていたのに・・と。

大豆を入れて炊いたご飯は蕗の葉に包んでフキダワラを作っていた。

例年は24個も作っているフキダワラ。

オツキの花を添えて田植え初めの場所に立てるウエゾメ(植え初め)をしていた。

フキダワラは12個ずつ、1本のオツキの枝2本に、それぞれ括って合計24個も垂らしていた。

話しを聞いただけでも壮観なウエゾメ(植え初め)の在り方。

昨年の平成28年までしていたという。

オツキという花はウツギである。

北野でウメゾメをしていた高齢の婦人はウツギをオツゲと呼んでいたことを思い出した。

ウツギは地域によってオツキ或いはオツゲの名で呼んでいたことを知る。

家はサシナエしているところからすぐ近くに家があるというK婦人。

作ったフキダワラを隣近所なのであげたら、「あんたとこ、まだ、こんなことしてたんか」と云われることもあったが、今年は足が思うように動けなくて断念した身体事情。

来年には是非伺ってみたいと思った。

(H29. 5. 5 EOS40D撮影)


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