マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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榛原柳の閏庚申

2016年12月04日 08時56分03秒 | 宇陀市(旧榛原町)へ
この月の8日に立ち寄った榛原篠楽。

新暦閏の庚申さんの痕跡に話してくれた村人のIさんはここより北の峠を越えた大字柳にもあると話していた。

大宇陀栗野からの帰り道にふと思いだして峠に向かう。

林の中を通り抜けたところに田園が広がる。

見晴らしも良い処に向こうの方では近鉄電車が走っている。

風景写真を撮る人たちにとっては絶好の場所だと思った。

その田園に村人が居られたので庚申さんのことを聞いてみる。

庚申さんは近鉄電車が通るガードを越えてすぐ近くにあるそうだ。

4年に一度の新暦で行われているのは篠楽であるが、柳は昔も今も旧暦

たぶんに来年にされるそうだ。

百姓の神さんとも呼ばれている庚申さんは旧暦の閏年。

平成29年は5月が「大」の月になるが、おそらく4月になるだろうとこの場で出合ったYさんが話してくれる。

庚申さんに奉る塔婆の木は葉付きのヒノキ。

梵字に願文を書いて奉ったあとはトーヤ(頭屋若しくは当家)が持ち帰るそうだ。

大字柳は13戸の集落。

庚申講の廻りにヤカタがある。

2カ月に一度の廻りにヤカタをもって次のヤド家に移している。

ヤドの家での営みは簡略化されてお茶ぐらいの接待になっているようだ。

柳は2組の伊勢講もある。

一つの組は個人家のヤド営み。

もう一組は会所にしたそうだ。

昔はヤド家ですき焼きもしていたと云う。

「あんたが訪ねてきたことは2年任期の自治会長に伝えておく」と云ってくれた。

ここで別れて柳の庚申さんを探してみる。

Yさんが云った通りの場にあった庚申さんは崖の上に建っていた。

ところで思いだした柳に鎮座する神社は大巳貴(おおきみ)神社。

11月初めにマツリがあり、その一週間後には頭屋渡しがあるようだけに早いうちに再訪してみたい。

(H28. 5.15 EOS40D撮影)


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