マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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斑鳩町高安天満宮の神楽

2011年11月11日 08時56分44秒 | 斑鳩町へ
古来は富の小川村と称された斑鳩町の高安。

富の小川は今でいう富雄川のことだ。

もともとは高安の東側を流れていたそうだ。

平安時代の歌人の一人に挙げられる在原業平(ありわらのなりひら)。

伊勢物語で名高い歌人であった。

大阪河内の高安に通ったときに立ち寄ったのが斑鳩のこの地。

村の人が業平のことを忘れないようにこの地を高安村と呼ぶようになったという。

かつて参拝する女の人に、子供が鍋釜の墨を顔に塗りつけていた。

それは在原業平が気にいった娘を婚入りさせてしまうことから、化粧の代わりに墨を塗ってわざとシコメ(醜女)にしたそうだ。

これに基づくとされるが行事にあったと伝承されている高安天満宮。

境内地には大日堂と刻まれた石塔や五輪塔がある。

神宮寺であったと思われるが断定はできない。

この日の夜は秋祭り。

拝殿には巫女さんが参拝者を待っている。

そこへ現れたのは手に風呂敷包みを抱えた村の人。

中に入っている新米を奉納されるのだ。

当地は作付面積が広い農家が多く五穀豊饒に奉納されるお米である。



それを受け取った巫女さんはお神楽を舞う。

氏神さんに一礼して始まったお神楽。

右手に鈴を持ってシャンシャンと鳴らす。

大きく手を広げて右回りに舞う。

独特の神楽舞である。

再び一礼して参拝者に鈴を振る。

祓い清めのお神楽であろう。

そして氏神さんに参拝する。

次々と訪れる参拝者は拝殿前で行列となった。

持って来た風呂敷といえば家紋入りが多い。

そのことはこれから始まるトーヤのお渡り衣装にも見られる。

(H23.10. 9 EOS40D撮影)