鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

(究極の)ひとり映画~ゲキ×シネ『朧の森に棲む鬼』

2020-07-03 23:24:25 | 演劇・映画

夕刻より、再びの雨。

 

昨日は、夕刻より、隣市・シネコン迄、ひとり映画。

午後7時からの上映なので、お弁当でも拵えて、映画館の前の駐車場に、車をパークしてソコで、御夕飯弁当にしようか、それとも、何か、買って行こうか・・・などと迷ったのだけれど、前日の予想気温33度で、車中での飲食は、ちとつらいかも・・・。

家人に夕食を供して、自分も食べてから出かけても充分間に合うな・・・と思い、自宅で、素麺など茹で、食してから出発。

途中のどら焼き屋で、どら焼きを2個ばかり購入。

なんと言っても、上映時間3時間半の長丁場なんで、午後5時に食しても、4時間後の午後9時には、小腹も減ろうて・・・。

一昨日、車の点検のときに、ディーラーで、いただいたペットボトルのお茶も、開栓することなくそのまま、リュックの中に入ったままだ。

これで、空腹を凌ぐ。のこり1個は家人への土産となる。

 

『朧の森に棲む鬼』は、2007年・新橋演舞場で、上演された舞台を、映画に編集した作品。

もう、13年も前だったのか・・・。

まだリーマンショックも、地震も、原発事故も、起こっていなかった・・・私的には、わりと落ち着いた時期でもあった。

 

舞台で、雨降らし、最後は、血の雨を降らす・・・劇団☆新感線の最高傑作のひとつかと思う。

初見のときは、観客席最前列で、観劇し、全体が、見えなかったので、その2週間後(滅多にないことだけれど、何故か、チケットが取れた)、観客席中央部で、観劇した。

思い入れの強い作品でもあったので、今回、地元のシネコンでの上映が、決まったときは、嬉しかった。

 

・・・そして、昨日の上映最終回。

シアタースクリーンに、観客は・・・わたしひとり・・・。

究極のひとり映画となった。

 

あんなに広い上映室に、わたしひとりのために、大スクリーンを映し出し、そして、あまつさえ、エアコンなども効かせてくださっている。

(・・・ぶっちゃけ、寒いんで、エアコン切ってもいいんだけどな・・・)

ガサガサとどら焼きの袋の音を立てても(本当は、劇場内で、購入した物品以外の飲食は禁止)、コホンっと小さな咳ひとつでもしようものなら、白い目で、見られる昨今、自宅以外で、咳、くしゃみなどしても、誰に遠慮することもなく・・・。

こんなに贅沢していいんかい?

映画館のみなさん、ごめんなさい。たぶん、私が、チケット買わなきゃ、上映せずに済んだものを・・・。

なんて思いながら。

 

10年ひと昔とちょっと・・・市川染五郎は、松本幸四郎になり、ピチピチと飛び跳ねるかわいい阿部サダヲが、居て・・・新感線の劇団員は・・・あまり変わっていなかったような・・・?変わったような???

今も昔も滑舌が悪く、ヘタっクソな真木よう子が居て。

 

シェイクスピアの『マクベス』を下敷きにしたストーリーだったと思うけれど、『リチャードⅢ世』により近いようなライを、現・松本幸四郎が、演じきった。

このひと、声が通らないのが役者として、どうかと思うときがあるけれど、その演技力と舞踊の才は、華がある。

 

大きなスクリーンで、13年前に再会できた・・・梅雨の晴れ間の木曜日。

 

究極の・・・ひとり映画。