今年も残すところあと10日。うぇぇぇ、もう終わってしまうのか。
明日は冬至。明後日からラルズ古本バザール。そして♪クリスマスは今年もやってくる。
あっという間に今年も終わってしまいそう。
すっきり年を越すために、先日途中でダウンした74の続きを仕上げてしまおう。
世界の名作図書館コンチキ号漂流記 中央アジア探検記
をまわった経験がある。ノルウェーにいるが、手紙をだし
世界の名作図書館、ここでもこの本について書きました。
コンチキ号の名前は知っていましたが、それがいつの出来事だったのかは不明、
読んでみると、つい最近とはいえないけれど、大昔の話ではない。
1947年。意外と近い。
で、楽しそうなのね、この人たち、喧嘩や仲間割れしなかったのかしらと勘繰るほど洋上イカダ生活を楽しんでいる。
死の香りとか悲壮感は、ない。明るくわいわい陽気で楽しさが伝染してしてしまう。
で、そのイカダだけど、どうも私の貧弱な脳だと、丸太数本に帆が一本のマンガのようなイカダがアタマに浮かんでしまう。
こんなイカダではないはずだ、こんなので太平洋を渡ったのではないはず。
想像力の貧しさを補うためにいろいろ検索していくうちに、
なんとコンチキ号のドキュメンタリーを見つけてしまった。もちろん、当時の漂流しているときの様子です。
ちょっと長いですけど、興味のある方はどうぞ。イカダの様子がよくわかります。それにやっぱり楽しそう。
ついつい憧れてしまう。って船酔い&日焼けでダウンだな(笑)。
この世界の名作図書館は少年少女向けとなっていますが、他の出版社からでているコンチキ号はどうなのかな。
そう、余談ですが、この本読みながら無性にお刺身が食べたくてたまらなくなりました(笑)。できれば、ハマチを。
それと、この本にはコンチキ号の他に、スコットの日記をもとにした「白い南極大陸へ」と、
ヘディンの「中央アジア探検記」も載っています。
ヘディンの「さまよえる湖」を何度も読もうと手は伸ばすものの、借りずに帰ってきていたのですが、
「中央アジア探検記」も数ページは読んだけど、やめてしまった。縁がないのかなぁ。
逆に縁があるのは南極関連本。
スコットの日記を読んでみたいと思っていた矢先、少年少女むけに編集されてるとはいえ、読むことができた。
で、やっぱりスコットは可哀想だ。水兵エバンスも、オーツも、皆、可哀想だ。
だけど、どうしてこうなったのかと考えてみると、複雑になってくる。
── 一月十七日 六十九号キャンプで。気温マイナス三十度。極点。だが、これは、ゆめみていた極点征服とはなんとちがっていることだろう。おそろしい一日だった。──心によどむ失望にくわえて、秒速七、八メートルのむかい風がむねをえぐる。マイナス三十度の寒風の中を、みんな、ひえきった手足であるいた。
神よ、ここは恐怖の地である。しかも一番乗りのほまれさえうしなって、骨身をけずるわれわれにとっては、あまりにもおそろしい土地だ。
1月17日はスコット隊5人が南極点に到達した日。アムンセンは一か月も前に到着していた。
スコットは日記の他に数通の手紙も残しているのですが、そのなかに「祖国の人々に」あてたものがあり、
遭難の原因などをあげ、最後にこう書き記してあります。
生きていたら、わが友の、なにものをもおそれぬ強さ、がまんづよさ、勇気などについてお話し、イギリス国民のひとりひとりの心をゆりうごかすことができたでしょう。いまはただ、この走り書きの記録と、わたしどもの死体を見て知っていただくほかありません。けれども、わたしは信じております。わが国のような大きな富める国は、かならずや、かならずや、わたしどもの家族を守ってくださることを。 R=スコット
日記の最後にもあとに残される家族のことを、書いています。
死ぬまでやりぬくつもりだ。だが、からだはしだいに弱っている。さいごはとおくあるまい。ざんねんだが、もう書くことができない。 R=スコット
さいごに。
わたしたちの家族をどうかよろしくたのむ。