築地まぐろ屋3代目 豊洲市場場内からのマグロ新鮮情報

築地市場場内で40年以上のマグロ仲卸をしている、『松井水産』より、豊洲に移動しマグロの仕入れ情報、お得情報を毎日に配信

技術の進歩!?

2007-12-08 10:13:12 | Weblog
(写真、スペイン産養殖本マグロ)
最近ではもうあまり珍しくなくなってきている養殖マグロ。いまやすっかりメジャーになりお客様や末端の消費者の方にも受け入れられているようです!すでに口にした方も多いのではないかと思います。そんな養殖マグロですが出てきた当初はとても『マグロ』とは呼べない代物だったと記憶してます。いまから10数年前になりますが、まだお試し段階の養殖マグロがどういう敬意か??東都水産より周りまわってうちで卸してみる…という事になり競り場から運ばれてきました。見た目はフツーに本マグロですが、まずビックリしたのが包丁をいれて見に触った時の脂(油かも‥)の多さと質の違いです!もう自然界にはありえないほどの脂の多さと手がベタベタになってしまう脂の質!!普通、天然のマグロの脂は水溶性で水に溶けてしまうものなのですが、当時の養殖マグロは脂がまったく水に溶けずに手拭きを洗うと脂が水の表面で膜を張ってしまう…いやー驚きました。さらに食べてみると味は本当にイワシの味。見た目がマグロのイワシを食べてるようで不思議な感
覚でした^_^;そんなだった養殖マグロがいまでは天然に匹敵するほどの色と味をもつほどになるとは…あの時あの場所にいた人でそう予想した人はいなかったと思います。恐らく今の魚にたどり着くまでに多くの研究と失敗を繰り返してきたんじゃないかと思います。いやいや、技術の進歩には驚かされますね!しかもまだ今もなお毎年少しずつ改良が重ねられて良くなっていっています。養殖マグロが完全に主流になってしまう日もそう遠い日ではないでしょうね。ですがしかし、やはり養殖は『人の手』で作られた感がありますよね。僕自身、養殖マグロ否定派ではないのですが、ですがやはり寂しい気持ちは拭えません。どの魚も安定して脂があり、当たりはずれが少ないというのは良い面ではありますが、私たち仲買人の鍛えた『目』を駆使する機会も少なくなっていく…うーん複雑です(T-T)ですがどんなに養殖マグロが進歩しても天然を超える事はないでしょうね。これはマグロだけに限らずどんなものを見ても自然界が作り出すものには人の手、人類の技術ではかなわない
のではないかと思います。そんな事を想いながら、今日も自然界が与えてくれた美味しく食べられてくれるマグロくん達に『感謝!!』
なーんか難しい話しになってしまいましたが松井水産、年末にかけて少量、小売り販売もいたします(^O^)v『少しだと頼みにくい』とか『小売りはしてくれるの?』という方!どうか遠慮なくお越しくださいませ!!地方発送も承りますのでよろしくお願いします♪

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