七月はまた立葵 色とりどりの/また葡萄棚 蔭も明るい/
烏揚羽がゆらりと来て/艶な喪服をひるがへす(三好達治)
8月がスタートしました。どうやら冷夏の様相。
ネタの夏枯れで、7月中に聴いたN響のプログラムメモを。
演奏NHK交響楽団、指揮ジェームズ・ジャッド(イギリス)、
ピアノジョナサン・ビス(アメリカ)
幕開け曲はドヴォルザークの序曲「謝肉祭」作品92。
カーニバルの情景を力強く打楽器で華やかに描写し、木管と弦が故郷・チェコの自然を思わせる調べを奏でる。ジャッドの指揮で高潮と静けさが繰り返される素晴らしい開幕曲だった。
2曲目はジョナサン・ビスのピアノで、モーツアルトのピアノ協奏曲第21番。
この曲は数あるモーツアルトのピアノ協奏曲のなかでも美しいメロデーで知られている。ビスは大きな体と長い手で、アメリカ的な響きを聴かせた。また、第2楽章ではすべての弦によるピチカートのソフトな音調が印象的だった。
終曲のプログラムは、ブラームスの交響曲第4番ホ短調。
圧倒的な重奏と多彩なメロデーが繰り返され、ジャッドの巧みな表現の指揮によって聴く者を高揚させた。
少し眠いモーツアルトでした。
今夜のNHKクラシック番組アマデウスは「ブラームスの交響曲第4番ホ短調」です。(2日追加)