今日は師走の20日。「鰤の日」だそうです。
「魚」偏に、作りに「師」を付けて「鰤・ぶり」
山間の寒村に育ったたにしの爺。
脳裏に残る幼少の頃、暮れの風物は「吊るし鰤」
祖父が富山から取り寄せた「寒鰤」だと思うが、
荒縄で尻尾を縛って軒に吊るす。
開いた口から、血がポタ~ポタと落ちる。
下の敷石が赤黒く濡れてくる。
あ~、魚にも血があるんだなどと思ったものです。
大晦日の歳取りの膳に、酒粕汁を掛けて頂くのが慣わしでした。
「歳取り魚」ということで覚えています。
ところで、たにしの爺、
11月の3連休に北鎌倉を歩いてきました。
紅葉の北鎌倉の古刹を一人散策を、なんて思い立って、
「鎌倉百人一首」を歩く(尾崎左永子・集英社)
大人の鎌倉歩き指南~ という本をもって電車に乗りました。
北鎌倉の小さな駅に着いたのは、昼の少し前。
15両連結の最後尾に乗ってきました。
降りてビックリ。細いホームが人で埋まっていました。
改札は最前部になっています。
たどりつくまで十数分。「後続の電車が入りますと」
アナウンスも聞こえるしまつ。
ようやく改札を抜けて、「北鎌倉」の駅舎を撮ろうとしたが、
人ごみに押されてシャッターチャンスを逸してしまいました。
同じことを考える人がいかに多いかということでしょうか。
駅舎脇から始まる境内というか、北鎌倉駅は境内の中にある。
鎌倉五山の第2位「円覚寺」臨済宗・瑞鹿山大円覚興聖禅寺
寺柱から総門への石段も人の波、とても写真どころではない。
紅葉もまだ、10日ほど早かったようだ。
赤黄色葉より緑色葉の方が多い。
それでも色付いた枝に日が当たると、金黄色に輝く。
山門、国宝の舎利殿などの名場面は、
人が写らないように撮るのは不可能でした。
主たる撮影ポイントがありませんが、
それでも幾枚か撮ることができました。
円覚寺から、臨済宗円覚寺派・東慶寺へ。
縁切寺法で女性を救済したことから「駆け込み寺」や「縁切り寺」の俗称で名高い。
いくつかの文人・作家の碑があります。
そのあと、鎌倉五山の4位・浄智寺を経て、建長寺へ向いました。
以下、
「鎌倉百人一首」を歩く(尾崎左永子)から何首か記します。
円覚寺僧堂の鐘なりいでて若葉の奥はいまだともさず(松村英一)
山といへば五山のひとつ臨済のこの大き寺の夏に籠る我は(北原白秋)