先週土曜日から、ルーマニア政府に反対する大規模デモ集会、ルーマニア各主要都市で。
しかも今回のデモは、暴力的。首都ブカレストで土曜日に大学広場（Piata Universitatii）に集結したのは2000人。デモはさらに日曜日にも。
そのデモで、ティネレトルイ公園（Parcul Tineretului）に至るまでの周辺道路で、舗装や縁石がはがされ、道路標識がなぎ倒され、市バスやトラム（RATB）の駅まで標的になり、照明灯も壊され・・・。
「mitinguri in marile orase（主要都市で集会）」として報道されたけれど、およそ私の知っているすべてのルーマニアの地方都市で何らかの抗議活動が起こっています～ヤシ、ブラショフ、ティミショアラ、クルージュ、クライオヴァ、アルバ・ユリア、ほかにアラド、フネドアラ、ガラチ、ピテシュティ、ブザウ、トゥルグムレシュ、ビストリツァ、サトゥマーレ、フォクシャニ、オラデア、トルゴヴィシュテ、シビウ、スチャヴァなどなど。
口々に叫んでいるのは、"バセスク、ダウン（Jos Basescu）"、"独裁者はダウン（Jos dictatorul）"、"泥棒、盗賊（Hotii, hotii）"、"飢死する"．．．。バセスク（Basescu）は現大統領、4年任期の今2期目を務めていて、今年の秋に大統領選挙が予定されています。
先月、ヴィクトリア広場近くで偶然出会ったデモ集会はとても静かなものでした（記事はこちらから）。警察官や機動隊員もたくさん配備されていたけれど、遠巻きにしているだけ。そのとき、集会に参加している人たちと、通りかかった私が会話をしていても、特に危険なことは無し。
でも、今回の暴力的なデモで、警察官ともみ合いになっている映像を見ました。メディア発表では、首都で負傷者59人～市民と機動隊員、病院3か所に収容されています。デモを止める任務を負っている警察官や機動隊員だって、デモをしたい気持ちでいっぱい！ましてや、デモを止めるのに怪我をするなんて、気の毒すぎます。
この冬のルーマニアは暖冬で、みんなが“the weather is superb”“amazing very warm”と口にして過ごしやすいけれど、生活は極寒。人員削減、給与カット、増税に新たな課税・・・。
（いちばん上の画像はpro.tvさまより拝借、画像クリックでニュースにリンク～最初の数秒、CMが流れます）
ランニング部門⇔⇔⇔
↑↑関連ブログがいっぱい↑↑
↑↑いつもご声援ありがとうございますm(__)m↑↑
結局チャウシェスク時代の利権まみれの社会体制は変わっていないんですね。
昨日（日曜日）はＭさん宅の家でＴＶを見ていました。
Ｍさんの奥さんはティミショアラがキレたら危ないと言っていました。
一部の人は２１年前を思い出すんですね。
思わず飛び起きて、デチェ！
我慢に我慢を重ねてきた市民を察します
ポリス側も市民の痛み理解しているのに、忍びないです
せめて医療改悪はやめるべきでしょう
続報お願いします
上を見れば切りがない、下を見ても切りがない。
まあ、幸せなのでしょうね！
でも無気力にはなりたくないものです
ボック首相が市民との話し合いの場を持とうとしているけれど、勢いづくデモ隊と、話し合いになるのでしょうか？さらに大きな抗議集会も予定されています。
暴力沙汰に訴えるのが果たしていい方向へ向かうのかといえば、決してそうではないと思うのですが。
自国で産業を育成することなく、ヨーロッパ西側諸国の資本に任せっきり。スーパー一つとっても、外資系ばかり。ガソリンスタンドもみな、外資系。
ＥＵ加盟後、関税なしでたくさんの農作物が輸入されるようになっても、自国の農業を保護・育成することもなし。
大統領自らが、「職を失ったものは、外国へ出稼ぎに行け！」と豪語するとは何たること。
あげくには、ルーマニア政府が「金」（gold）の出る地域の権利を外国に売り飛ばそうと画策し、いよいよ国民は怒りまくっているというわけです。
ルーマニアには金をはじめとして、石油や地球上のレアメタルと呼ばれるものが埋まっています。それを自国で掘り起こすのではなく、外国資本に頼っているのです。当然のことながら、主権は得られない。これでは、国の身売りに近いです。
それに財政難から新たな税をどんどん創設、今には新たな自動車税、それも莫大な。おまけに厚生省の汚職ときて、いろんな問題が一気に噴き出しているみたいです。