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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



去年の7月28日、突然のものすごい豪雨があり、神戸市灘区の都賀川で悲惨な事故が起きたことは記憶に新しい。



国土交通省六甲砂防事務所の観測では、事故現場近くの雨量は1時間に換算すると90ミリとなり、都賀川が洪水に耐える88ミリを上回ったという。

このために都賀川に架かる甲橋に設置した水位計の観測では、2時40分から50分のたった10分間で水位が約1,3メートル上昇したと記録されている。

遊歩道から下流を見る



現地を訪ねてみると、都賀川は阪急神戸線鉄橋のすぐ上で六甲川と杣谷川が合流していて、六甲川と杣谷川の上流は、すごい急勾配の水路となっていた。



従って、上流で豪雨があると、2つの水路の流れが集中し、一気に水位が上がる構造となっているので、危険は予測可能だったと思う。



六甲山の麓に広がる神戸市では、今までにも多くの水害が起きており、1938年7月616名の死者を出した阪神大水害は、谷崎潤一郎の小説にも描かれている。(1時間最大雨量61ミリを記録)

六甲川の上流



その29年後の1967年7月にも集中豪雨があり、神戸市で371名の死者を出す大惨事となっている。(1時間最大雨量76ミリを記録)

階段状となっている六甲川の上流



私は、その豪雨の際、広島県呉市に住んでいたが、呉市でも夕方の16時から17時にかけて、山崩れ、がけ崩れ、河川の決壊、氾濫が発生、死者159名を出す大惨事が起きたことを目撃している。(1時間雨量74,7ミリを記録)



雨が小降りとなってから町に出てみたら、全域が床下浸水しており、土砂の下から救出され、全身泥だらけの生き埋めとなっていた人(171名と記録されている)を運ぶ車と何回もすれ違ったことを今もハッキリ記憶している。



こうした大雨は、統計的に30年から40年に一度必ず発生することが判っていて、1967年の神戸豪雨から去年が41年目なので、40歳以下の人は豪雨の怖さを知らないのも無理は無い。



我々は、「天災は忘れた頃にやってくる」ことを肝に銘じて、豪雨の恐ろしさを次の世代に伝えてゆかなければならない。



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