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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



先日、近所の川で白と黒のツートンカラーのカモを見かけました。白と黒のツートンカラーのカモと言えばキンクロハジロ。てっきりキンクロハジロだと思っていました。

さて、今回はガンと呼ばれるカモよりも大型の野鳥の呼び名について、近所でみたカモの写真と一緒に紹介しましょう。・・・キンクロハジロはこちら。背中の模様があきらかに違っています。

ガン(Goose)は、平均してカモ(Duck)よりも大きく、かつては狩猟の主対象となっていた関係で生息数が急速に減少し現在では保護鳥に指定されています。・・・ちゃんと調べてみるとスズガモというカモでした。

現在、日本に渡ってくるガンの仲間で一番多いのがヒシクイ(絶滅危惧Ⅱ類)とマガン(準絶滅危惧)、そのほかはめっきり減ってしまいましたが、ガンの仲間のカリガネ(絶滅危惧ⅠB)も少数ですが渡ってきています。・・・キンクロハジロ

昔は大挙して渡ってきたと思われるカリガネは「カリ」又は「カリカリッ」と甲高く鳴くことが知られていて、そこから「カリ」(漢字では雁)と呼ばれ「カリが音(ね)」という名前が生まれたと推測できます。・・・スズガモの拡大

室町時代になると「カリ」という呼び方が「ガン」と呼ばれるよう変化し、江戸時代には「ガン」が普通に使われるようになっています。・・・近所の川にいたヒドリガモ

一方、漢字の「雁」の音読みはガン、カリからガンへの変化は漢字の読み方が和語から漢語へと変化したという説と、ガンの仲間で今も飛来数の多いヒシクイが「ガガン」「グヮン」マガンも「グヮハハン」と鳴くので「ガン」となったという説があります。・・・このヒドリガモもやかましく鳴いていました。

「ちんちん千鳥の啼く声は」の著者山口さんは、鳥名のカリがガンと変わったのは、カリガネが減ってヒシクイやマガンが勢力を増したことと、漢字の読み方が和語から漢語へ変化したことの両方が原因と書いています。・・・ヒドリガモの拡大

そうなると、カリからガンという名称の変化は、鳥の飛来数の盛衰が引き起こした現象と考えても良いようです。・・・ガンより体長が小さいヒドリガモの数はまだ多いようです。

参考文献:「ちんちん千鳥のなく声は」山口仲美著



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