今から38年前に一度訪問したことがあるが、久しぶりに有名な弥勒菩薩を見に広隆寺まで出かけてみた。
広隆寺は京福電鉄太秦駅のすぐそばに山門があり、山門の直前を電車が10分おきに走っているという騒がしい所であった。
この楼門は今から300年前、1702年の建立と伝えられており、左右に2対の仁王像が寺を守っている。
山門を入ると広い境内に石畳が敷いてあり、右手に京都最古の寺院建築と言われている1165年創建の講堂、左手に薬師堂、能楽堂、地蔵堂を木立の中に見る事が出きる。
38年前に来たときには、この講堂で弥勒菩薩を拝観したような記憶があるが、現在では立ち入り禁止となっていた。
梅雨の晴れ間だったので外は蒸し暑かったが、緑の多い境内はさすがに涼しい風が吹いて心地よい。
石畳の正面には本堂の上宮王院太子殿、その右手には太秦殿がある。
上宮王院太子殿奥の厨子内には本尊として聖徳太子立像が安置されているが、この像には今から886年前の元永3年(1120年)の銘があるという。
太秦殿には秦河勝が祀られていたが、秦河勝と奥方の像は重要文化財として霊宝殿に安置されていた。
そういえばこの広隆寺は秦氏の氏寺でもあった。
上宮王院太子殿の手前で左に曲がる石畳の道を進むと、拝観券の売り場があり、拝観料700円を支払ってさらに奥に向かう。
奥の正面は突き当たりとなり石畳の道は右に曲がるので道なりに歩くと、国宝弥勒菩薩半跏蔵など多くの国宝重要文化財の仏像を安置する霊宝殿があった。
この新霊宝殿は1982年に新築された鉄筋コンクリートの建物で、私が38年前に来たときには無かった建物である。
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