ダイヤモンドトレールを穴虫峠に下りる途中、振り返って見た二上山です。・・・中央が雄岳517m、右が雌岳474m
大阪平野を眺望する角度も低くなっています。
ダイヤモンドトレールどんづる峰方面の矢印に従って先に進みます。
中央の谷道が近鉄南大阪線と並行する府道703号線(香芝太子線)、2010年に工事開始から20年以上の年月を経て完全二車線(片側一車線)化工事が完了、二上山の北側を巻くように通っています。
かつての大坂道、府道703号線(香芝太子線)の最高部は、大阪と奈良の境となる穴虫峠(標高129m)です。・・・下の写真の前方
一方、ここから2.8km南南東、二上山の南側に大和から河内までの官道として有名な竹内街道の竹内峠(標高286m)があります。そちらは標高が高く、かなり急勾配です。・・・府道703号線は、穴虫峠の東で国道165号線と合流しています。
国道165号線に入ると、穴虫峠(標高129m)から852m北東に明治13年(1880年)に開削された新しい峠、田尻峠(標高117m)があります。・・・下の写真の最高部が田尻峠、この峠もかなり緩やかです。
現在、大和河内を結ぶルートをウオーキングするなら、この田尻峠(標高117m)よりも大和川沿いの奈良街道(田尻峠の北3km、標高40m程度)の方がもっと起伏が少なくで楽でした。・・・国道165号線は車の通行量が多い
ダイヤモンドトレール北入口から大阪教育大学前までの距離は4.8km、緩い峠部以外は下り坂となっていたので僅か50分で到着。大阪教育大学前駅から近鉄電車に乗れば27分で難波です。
大和から河内へ通じるルートとして使われたのは、飛鳥時代には長尾街道(大坂道、穴虫峠越え)、蘇我氏の絶頂期に竹内街道(竹内峠越え)、奈良時代以降には奈良街道(大和川沿いの龍田道)と時代によって変わってきているようです。
参考文献:探訪古代の道 上田正昭編