何処までもつづく 湿原 原野
あぁ みんな アイヌの方々や動物たちから奪った
土地だ…… と思って 44号線を走っていたら
狩りをする 縄文のひとたちの姿が木々の間や草原
に見えるような気がした。
尾幌原野を過ぎて 厚岸へ……
なぜ 厚岸に来たかというと 牡蠣なのですが、
気がつくと 国泰寺……
弔魂のことば
由来 厚岸は 美しい自然と資源に恵まれ
あなた方の楽土であった。然るに その後
進出した和人支配勢力の飽くなき我欲に
より 財宝を奪われ 加えて 過酷な労働の
ために 一命を失うものさえ少なくなかっ
たと聞く。けだし感無量である。
我らは今 先人に代わって 過去一切の非道
を深く お詫びすると共に その霊を慰めん
が為 心ある人びとと相代わり 東蝦夷発祥
のこの地にうら盆に 弔魂の碑を建てる。
1977年8月15日
アイヌ民族弔魂碑建立委員会
http://www.infosnow.ne.jp/~ho_uryu/
国泰寺も神社も荒れ果てていた。愛冠岬も
荒れ果てていた。
だが 神社に参拝させていただくと そこには
たしかに パワーが感じられる。それはいっ
たい何処からくるのだろう。もともと霊的な
スポット に神社は建てられるのだが もともと
のアイヌの神々は どう思し召しておられるのだ
ろう。
文明とは殺戮の歴史である。 アメリカ カナダ
合わせて 5000万以上のインディアンが殺された
という記録もあるそうである。日本でも 大陸か
ら来た人たちによって 先住の蝦夷たちは次第
に 北に北に追いやられ 江戸幕府の蝦夷地開拓
そして 明治政府が ことばを奪ったことで 抹殺
されようとしている。
原初の文明に現代の文明が 寄り添うことは可能
だろうか。わたしは それこそが このどん詰まり
の現代文明の突破口 となり あたらしい文明の
あかつきになるような気がする。