会津からの帰途 新幹線は混んでいた。指定席がとれなかったので ネモさんとわたしは デッキにいた。ネモさんは階段に腰掛け、わたしはトランクに腰をおろし ちょうど良い距離ができた。珈琲も頼んだ。個室にふたりでいるようですこしむつかしい話をすることもできた。
自分で自分を見ることはむつかしい。だが 友人と話していると 今どこにいるのか見えてくる。わたしはどこにいるのだろう。どこへ向かっているのだろう。夫への想い 相克 子どもへの想い 相克 仕事 語り....がひとつになって雪崩れてゆくのを 捉え 見通すこと。
今はこれしかない....という結論。
そして もうひとつ結論をいうなら...語りは技術ではない。想念 生き方の問題であるということ。経験でなく 経歴でなく どれだけ開き語ったか、どれだけ身体と魂をとおして語れたか どれだけ語り手自身の固有のものが含まれていたか....である。きのういい語りをしたから今日できるとは限らない。その一回性ゆえに語りはおもしろい、またすべての語り手に平等なのである。
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