厚生労働省は2009年度から、100歳の誕生日を迎える高齢者に贈る「銀杯」のサイズを一回り小さくするそうである。
100歳になるお年寄りが増え、限られた予算で数量を確保するための苦肉の策。
銀杯は各年度内に100歳になる人に対し、首相から贈呈されるもの。
表に「寿」、裏に「内閣総理大臣」などと刻印されている。
9月15日の「老人の日」の時点で健在だった人に、市区町村を通じて配布される。
これまでは直径3・5寸(約10・5センチ)だったが、来年度からは3寸(約9センチ)に縮小する方針。
厚みなども含む仕様全体は、さらに検討事項。
銀杯の単価は銀の価格によって異なるが、桐(きり)箱などを含めて7000~8000円。
厚労省は仕様の変更により、単価引き下げを図る考え。
背景には、贈呈対象者の急増がある。
制度が始まった1963年度は153人だったが、1986年度に1000人、2002年度に1万人を突破。
2008年度は1万9768人で、費用は約1億4000万円に達した。2009年度は2万人を超える見通し。
高齢者も人数が増えると希少価値がなくなってしまうようです。