知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

勝手格付けの終焉が意味するもの

2008-03-23 00:21:56 | Weblog
引き続き格付けの話題です。
これまで勝手格付けといって
公募地方債発行団体についてR&IとJCRが
公開された情報をもって格付けを行っていました。
地方公共団の中には、議会等で格付けの話しが出る度に
この勝手格付けを引用してAA以上で安全だという主張をしてきたわけです。
しかし、とうとう依頼格付けをとる団体が出現したことでその精度に差が出ています。
依頼格付けの多くは、外資系のMoody'sやS&Pから取得しています。
そこで、JCRは2月に勝手格付けを廃止しました。
また、R&Iも年内に廃止するそうです。
これによって、勝手格付けされている団体は、「格付けはAA」といった常套文句が使えなくなります。
この意味するところは、大きいのです。
それは、依頼格付けを取らざるを得なくなる団体が増えるのではないかと言うことです。
特に、債券投資をしている機関投資家は、格付け調整が必要でしょうから、AAなりAA+なりの格付けがない債券は買えないでしょう。
地方債格付け不要のスタンスを維持する機関投資家もあるかも知れないのですが
やはり、安全に消化してもらうためには、格付けを取っておいた方がよいという結論になるのかと思うのです。

今回の勝手格付けの終焉の行く末に興味があります。