知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

危機管理の分野からの出題の確率が高まった

2006-08-14 22:09:23 | Weblog
河川を浚渫するためのクレーン船が東京電力の高圧線に接触し、都内を中心に停電を招き大混乱に陥れたことは、行政問題としては格好の標的になる。
高圧線は、河川の上空にあるとはいえ、河川法第24条の占用許可を取得しているはずである。この許可権限は、おそらく国土交通省と考えられる。
占用許可の際には、船舶が通行することを想定しているから、相応の建築限界が定められていたはずである。この点から考えると国土交通省及び占用者である東京電力の双方に瑕疵は考えられない。
すなわち、船舶が取るべき安全策を怠ったと言うことである。だから悪いはクレーン船と言うことになる。
しかし、何が問題か?行政はあらゆる危険に対処する必要がある。船舶が悪いと結論づけて民事上の問題を論じても仕方があるまい。結局のところ、停電後の早期の復旧を図ること、そして、混乱を極小にすることである。つまり危機管理の問題になるわけである。この危機管理の問題は、非常にやっかいである。答えが分かっていれば誰も苦労しない。
ただ、誰が悪いとか誰に責任があるとか、そういう議論ではないことは明らかである。停電になったときに役所は何をしてくれるのであろうか?テレビは使えない。多くのインフラが使用不能になる。携帯電話が活用できるのであろうか?中継基地にも電力が使われており、携帯電話も使用が確実とは言い切れない。その辺りから何かを考えてみてはどうだろうか?